無音の音が響くカフェ【会いたいから食べるのだ/第2回】

「なーちゃん」 たしか平日の夜、夕飯の後片付けを終えて、ダイニングテーブルでぼーっとしていたときだった。夫が目の前に立ち、私の名を呼んだ。お腹と拳に力がこもっていて、いつもより少しだけ低い声。「あ、大事な話が始まるんだ」 … 続きを読む 無音の音が響くカフェ【会いたいから食べるのだ/第2回】