
練習が本番。本番が練習【さとゆみの今日もコレカラ/第 164 回】
あるメディアさんでオンライン講座をすることになり、昨日は、その打ち合わせ。その後、テレビ局の方と打ち合わせ。
よく、講演やテレビ出演などで、緊張をしないかと聞かれるのだけど、まったくしない。
むしろ、打ち合わせをしたりスライドを用意したりリハをしたり、本番に向けた準備をしている時の方が、緊張感がある。どんなふうにお役に立てそうか、参加者は(視聴者は)何を求めていそうか。この説明で伝わるだろうか、質問されるとしたらどんな質問か。それを考えている時が最も張り詰めている。本番はただ、楽しいだけだ。
これ、何かに似ているなと思ったら、スポーツである。
私は小さな頃からソフトテニスの選手だったのだけれど、練習中の緊張感は半端なかった。
たとえば、サービスの練習では、ただサービスを打つのではなく、「ゲームカウント 1-3 の 2-2」などと宣言してからサービスを打つ。
ゲームカウント 1-3 といえば、崖っぷちである。しかも、2-2 だと、ここでミスするとマッチポイントを握られるという場面だ。絶対にファーストサービスを入れなくてはならない。その吐きそうなプレッシャーを持ってサービスを打つ。
一球入魂なんて、どんなに大きな声で掛け声だけかけても、負荷はかからない。こうやって、「使用シーン」を明確にイメージしながらボールを打つことで、初めて、本番の緊張感を身体に叩き込むことができるのだと教わった。
100 本も打つ必要はない。本番の試合をくっきりとイメージし、震えながら打つ 10 本のサービスの方が、よっぽど強度の高い練習になる。
この、練習の時にかけていた負荷が、本番で効く。試合当日は、ウエイトを外したように、体も気持ちも楽になる。あの緊張感もこの緊張感も、もうすでによく知っている。練習の時のようにやればいいだけだ。今日は、楽しめばいいだけだ、と思う。
本番のステージに立った時、勝負はもうそのだいぶ前についている。
十分準備できていたら本番を楽しむ。準備が足りなかったのなら本番でできることは何もないから、やはり、楽しむしかない。
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著名なイラストレーターの個展に行った時のことです。膨大な作品の傍らに、本人のスケッチブックが置かれていました。そこにはつい最近描かれた、庭の花のスケッチがありました。


