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人生恥ずかしいこと選手権【さとゆみの今日もコレカラ/第368回】

人生最大の恥ずかしい経験は、200人ほど集まってくださった講演会の直前、女子トイレに入り、個室から出たところを参加者と思われる美容師さんに呼び止められた時のことだ。

「あのっ!」と言われ振り向いたら、「トイレットペーパー出てます!」と言われた。

後ろを見ると、私の背中から、ぺろりんとトイレットペーパーが、1メートルくらい出てた!

え? え? どゆこと? となる。これは、局所をふいたあと、ちゃんとトイレットペーパーをちぎれないまま、おパンツを上げたのか? いや、違うか。それじゃこうはならないよな。どうなったらこうなるのか? 

わからないけれど、とにかく、ウエストからトイレットペーパーが尻尾のようにだらーんと垂れていて、私はそれに気づかないまま、登壇しようとしていたのだ。

この時ほど、人の優しさと勇気に感謝したことはない。もしもそのまま登壇していたら私は一生トイレットペーパー女として美容業界に記憶されたことだろう。いや、その場で美容業界生命が終わってたかもしれない。

あの日、トイレで声をかけてくれた女性は命の恩人である。

そして、なう、人生で二番目に恥ずかしい目にあっている。

いま私はスリランカのアユールヴェーダの施設にいて、ここで12日間のトリートメントと食事療法を受けることになっていたのだが、本日のランチタイム、治療中だった前歯の仮歯がとれた。

つまり、抜け作である。

スリランカで抜け作。

まだ一週間以上滞在するのに、抜け作。

この日は、ずっとクラファンに支援してくださった人たちからのメッセージを見ていた。

「入院中も読んで元気をもらっていました」とか、「人生初クラファンで緊張のあまりぷるぷる震えました」とか、私の人生が映画になるなら絶対この日を撮ってほしいというくらい感動しながらメッセージを読んでいるのだけれど、読んでいるこちらの顔は抜け作なのである。うるうるしながらときどき涙がこぼれたりしながら、だがしかし、口もとは抜け作なのである。

笑っても抜け作。

咳をしても抜け作。

私は歯の矯正をしなかったことがコンプレックスの一つなのだけれど、前歯が一本なくなることに比べたら、多少形がそろってないことがなんであろうか。

生えてるだけで、えらいぞ、歯たちよ。

この施設の代表である伊藤さんが今日街に買い出しに行っているというので「まさか、日本のポリデント的なものは売ってないですよね?」と聞いてみたけれど、ちょっとごめんなさい、僕には分かりかねます。そちらにいる医療チームに聞いてみてもらうとよいかも的なお返事でした。そりゃそうだ。

しかし、アユールヴェーダの施設とて、ポリデントはなかろう。

そして私自身も、最初は恥ずかしかったけれど、だんだん気にならなくなってきたから怖い。適応能力高いかよ! あと多分これ、ポリデント程度じゃくっつかないだろうしな。

かくして、抜作のまま、みなさんからのメッセージを読み続けています。

たくさんの方に応援いただき、心から感謝しています。

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