
いつものあなたが好きなのに【さとゆみの今日もコレカラ/第394回】
『ファンベース』本を書かれた、さとなおさん(佐藤尚之さん)のラボに通っていたとき「ロングセラー商品の『改良』は、ファンにとっての『改悪』になるケースもある」といった話があった。ときには「何も変えない」ことが、ファンサービスになることもあるという話だった。
今すぐぱっと思い出せないけれど、前の味のほうが好きだったのに、前のデザインのほうが好みだったという経験は、たしかに何度もしたような気がする。
私は、1993年に発売された「一平ちゃん夜店の焼きそば」の長きに渡ってのファンだ。親元を離れ、94年に東京に出てきた私が一番食べたカップ麺は、間違いなく一平ちゃんである。
さすがに30代後半以降は、カロリーを消費できない身体になってきたので、以前ほど食べなくなったけれど、だけど、浮気をしたわけではない。今日はめちゃくちゃ頑張ったという日や、めちゃくちゃ運動したという日のご褒美は、(店に行くなら)天下一品 or (家で食べるなら)一平ちゃんと決めている。
昨日もそういう日だった。
だいぶ酔っ払って深夜に家の近くのコンビニに寄って、よーし、今日は豪華に一平ちゃんだー! って思って棚を見て、思わず「ふ○っく」と言いそうになった。コンビニの棚には「それじゃない」一平ちゃんがいた。
一平ちゃんね、よく味変バージョンが出るんですよ。
いや、出てもいい。出てもいいのだけど、お願いだからオリジナルも一緒に売って欲しい。私が食べたいのは、ペッパービーフ味とか、ガーリックバター味とかじゃないの。それがない普通の一平ちゃんなの!!! いつものあなたを愛してるの。
だったら普通の買い置きしておけばいいじゃんと言われそうだけど、そんな、家に買い置きあったら普通の日にも食べちゃうじゃん!!!
だからやっぱり、思い立った吉日に入ったコンビニにて、普通の一平ちゃんがいつも手に入る日本であってほしいのです(主語がでかい)。
一平ちゃんの話だけど、こういうのって、一平ちゃんじゃないところにもある話のような気がする。
かといって、すべての商品がずっと改変なしでよいのかというと、そうでとは言い切れないのが難しいところ。
ーーーーーーーーーー
フードライター、炭ちゃんの新連載が始まりました! わたしはすでに3回分の原稿を受け取ってるのですが、ヤバイ面白いので、ぜひ連載に注目してください。


