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30年ぶりの再会【さとゆみの今日もコレカラ/第481回】

CORECOLORの仲間の原稿を読んでいるときにジーンとお腹のあたりが熱くなることはよくあるのだけれど、この原稿を読んだときには、表面張力を超えて、ぽろんと涙が落ちた。

私の大学時代は小劇場ブームだった。つかこうへい劇団、第三舞台、劇団遊◎機械、そして東京サンシャインボーイズ。

当時は小劇場ブームで、月に2本は、どこかしらの劇団の劇を観に行った。学生だからいい席は買えない。当日立見で、いろんな劇場をはしごした。バイト代のほとんどは演劇のチケットに消えた。

高じて、自分も演劇をするようになった、4つの劇団で20回くらいの公演に出演した。なんと、本多劇場に立ったこともある。

ただ、何回か舞台に立った後、「裏方のほうが圧倒的に面白そう」と思うようになった。就職活動中は、つかこうへい劇団と遊◎機械を受けたりもした(両方あっさり落ちた)。

そんなふうに演劇にのめり込んだのも、北海道から東京に上京してすぐ、たった1本の演劇を観たからだ。

何かの飲み会に参加したときに出会ったおじさんが、「ゆみちゃん、演劇観に行かない?」と誘ってくれ、よくわからないまま、新宿シアタートップスについて行った。

「ジャンボ!」

「へがっぱ!」

で始まるその演劇は、宮地雅子さんの第一声で会場がどっと湧き、西村雅彦さんの二言目で会場が揺れた。

たった8文字。

たった8文字で、私は異空間に連れて行かれた。

それがサンシャインボーイズの解散公演だったことを、私は、劇が終わってから知る。

人生が狂った、いや違う。人生の角度がひょいと変わった瞬間だった。

「罠」を観なければ舞台に出たりしなかったし、演出家や脚本家に興味を持たなかったし、テレビの制作会社に就職したりしなかっただろう。

あのときのおじさん、ありがとう!!

あれから30年。ライター仲間のさるちょん(この原稿を書いた村田さん)の文章を読み、あの日の興奮が蘇ってきた。

この劇団の魅力を語る言葉は数多くあるが、私が心惹かれていたのが、脇役も悪役もいないことだ。三谷幸喜が役者に合わせて書く「当てがき」による群像劇。どの役も必要な存在として輝き、すべての役者が魅力的だった。

現実も本当はそうなんだよな。苦手なあの人も、興味をもてないあの人も、理解できないあの人も、そして私自身も、それぞれの魅力をもった大切なひとりなのだ。彼らの舞台を観た後は、ほんの少し世の中に優しくなれる。

そうだ! そうなのだ! あの感じは本当にそうだったよなと思い出す。

チケット争奪戦に敗れたあと、あまりにショックだから考えないようにしていたこの劇団の復活公演を、やっぱりどうしても観に行きたいと思った。

ワンチャン、地方公演でも空いてないかなとぴあを見たら、なんとこの連休中のPARCO劇場にキャンセルが出ていた。週8登壇のちょうど狭間! ここなら行ける! しかも、H列ど真ん中。

私、もってる。

さるちょん、本当にありがとう。私に30年前を思い出させてくれてありがとう。サンシャインボーイズに再会させてくれてありがとう。私、CORECOLORやってて本当によかった、となった。

というわけで、行ってきます。

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