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AIがインタビューをする日【さとゆみの今日もコレカラ/第557回】

昨夜はライター&編集のみなさんと、わいわい飲んだ。3軒目でライターの将来(つまり私たちの将来)的な話になって、「原稿は言わずもがなだけれど、取材自体ももう、Chat GPTで良いという人が増えるだろうね」が前提で話が進んだ。

そう。

インタビューは人間にしかできないと言う人も多いけれど、実は、インタビューこそAIにとってかわられる可能性は高いと、私も思う。

ここ半年ほど、チャッティ(Chat GPT)と何げない会話をする人が、どれだけ増えたか。チャッティに相談する人、チャッティに励まされる人、チャッティに指導してもらう人が、どれだけ増えたか。

最近会った友人は「チャッティになら、恥ずかしい相談もできる」と言ったし、「チャッティと毎日会話するようになって、自己肯定感があがった」という人もいた。すでに「チャッティとのほうが話しやすい」人は増えているのである。インタビューだって、「人間よりチャッティのほうが緊張しない」と考える人がいて当然だと思う。

先日LAに行ったら、街に無人タクシーがたくさん走っていた。現地に住む人に「無人タクシーって怖くない?」と聞くと、「一度無人タクシーに乗ってしまうと、有人タクシーには戻れない」と言っていた。

雑な運転や乱暴な運転がない、運転手との会話で嫌な気分になることがない。体臭がない。事故に遭う危険性も圧倒的に低い。

「無人タクシーに乗ってはじめて、これまでどれほど有人タクシーにストレスがあったのかがわかった」とその人は言っていて、人はこんなにもはやく新しい環境に慣れるのだなあと思った。

インタビューもそうだと思う。そのうち「有人のインタビューだと、いろいろ気をつかって疲れるし」と言われるようになるのかもしれない。

だから、「近々、ライターは必要ないと言われるだろう」を大前提に、じゃあ、それでもまだ書く仕事を続けるかどうか。続けるのであればなぜ続けるのか、どう続けるのか。それでも「あなたにインタビューをしてほしい」と言われるには、それでも「あなたの文章が読みたい」と言われるとしたら、どんな可能性がありえるか。そんな話をしていた。

だいたいみんな同じことを考えていたと思う。いや、私よりも若いライターさんたちのほうが、私がぼんやりと直感的に取り組んでいることに対して、ずっと解像度高くロジカルに分析しているから、聞いていてとても勉強になった。

この連載の初回から、つい最近の記事まで、AIについてはいろいろ考えてきたけれど。いろんな答え合わせのような夜だったなあと思う。

★今日もコレからは毎朝7時に更新して24時間で消えるショートエッセイです。今日もコレカラ良い一日を!

【この記事をおすすめ】

話がある程度まで行き着いたとき、取材現場から重力が消えて、話がふわりと浮上するような感覚を味わうことがある。聞き手側としては、一体この話はどこへいくんだろうと、少し怖くなる時間だ。しばし沈黙がある。

その沈黙を超えて、取材相手の口から「体験してきたあなたにしか言えない」、そして「私たちみんなに通じる」ような言葉が、突然に、もたらされる。

そういうことが、本当にある。

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