
ひゃくぶんのいち【さとゆみの今日もコレカラ/016】
私の師匠、さとなおさん(佐藤尚之さん)の勉強会の最終日、「100 分の1を3つ作ろう」という言葉をもらった。日本で一番になるのは難しいけれど、”学年で一番”くらいの 100 分の1であれば努力次第。その 100 分の1を3つ組み合わせて 100 万分の1の人材を目指そうといった話。
15 年間ヘアカタログを作り続けた私は、髪型解説の分野では 100 分の1と言えると思う。
ライターとしてはまだまだだけれど「教える」をしている人は少ないから、きっと 100 分の1。
昔の杵柄すぎるけれど、学生時代に全国優勝しているので、ソフトテニスも100 分の1。
自慢話をしたいわけじゃなくて、話はここから。
というのも最近、このような「努力して手に入れた強み」だけではなく、逆サイドの自分にも強いタグがあると気づいたのだ。
たとえば私は「美容院を紹介して」とか「いいライターさんを紹介して」とよく聞かれるけれど、それ以上に聞かれるのが「離婚の仕方」だ。「さとゆみさん、ちょっと相談が」と言われたら、百発九十中離婚相談である。バツ2シングルマザーの私は、離婚が頭をかすめたときに第一想起される存在なの だと思う。ちなみに過去『こじらせない離婚』(ダイヤモンド社)という書籍も担当したことがあるので鬼に金棒。
もうひとつ、私は脊柱側湾症という病気を持っている。成長期に背骨がすくすく曲がっていく病気で、現在湾曲度数は 40 度弱。髄液がうまく流れないので生活に支障もある。が、これまた私の強いタグで、何度も取材を受けた。
そうか、一般的には弱みに見えることもまた 100 分の1なのだと思う。とくにライターは経験がそのまま財産になる仕事だ。
先日テニスでアキレス腱を切ったとき、コートに尻餅をつくまでの一瞬で、ああ、また 100 分の1が増えちゃうなーと思った。助け起こして救急車を呼んでくれた友人が「さとゆみさん、超笑ってるからビビった」と言っていた。確かに、めっちゃ笑ってた。新しい経験ができるのが楽しみだと思ったのだ。
酸いも甘いも。いろんな経験をぱくぱく食べて、私は私を育てていく。


