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Next generation【さとゆみの今日もコレカラ/033】

父方の祖父、母方の祖父、双方から一度だけ、戦争の話を聞いたことがある。

母方の祖父は、海軍に配置になったらしい。しかし、船酔いのひどかった祖父は、何度演習に出ても船上で吐いてしまい、「使い物にならない。お前は陸でトイレ掃除でもしてろ」と言われ、船に乗せてもらえなくなったそうだ。

祖父がいつものように、基地を掃除していたある日、船に乗って出て行った仲間は戻ってこなかった。米軍の攻撃を受けて沈没したのだという。

「船酔いする体質じゃなかったら、おじいちゃんはその船で戦死してたし、ゆみのお母さんは生まれてなかったなあ」

と、祖父は言った。

「じゃあ、私も生まれてなかった?」

と聞くと、

「そうだねえ。ゆみも生まれてなかったねえ」

と、祖父は私の頭を撫でた。

戦争はそんな近い場所にあったのだと思う。

終戦後、祖父は祖母と結婚した。祖母は一人目の夫を戦争で亡くしており、それは祖父の兄だった。つまり、元夫の弟と再婚したことになる。昔はそういうことがよくあったと聞く。

歴史に「if」はないと言われる。

でもどうしても考えてしまう。祖父が戦死していたら。祖父の兄が生きていたら。

そして、気づく。それは、遥か遠い昔の出来事ではない。手を触れ頭を撫でてもらえるくらいの関係性の人が、体験したことだったのだ。

本日アップした映画レビュー、メンゲレと私を読んで考えたこと。

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