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同志少女よ【今日もコレカラ/第726回】

銃で撃たれる夢を見てハッと飛び起きた。そして、最近眠りが浅かった理由に思い当たった。本、だ。

読もう、読もうと思ってなかなか手がのびなかった『同志少女よ、敵を撃て』を読んでいた。
第二次世界大戦の独ソ戦を描いたこの作品、選考委員全員が5点満点をつけるという尋常ない評価の高さでアガサ・クリスティ賞を受賞。デビュー作でありながら本屋大賞受賞、高校生直木賞受賞、直木賞候補と、2022年の小説界を席巻した一冊だった。

圧倒的評判だったのに3年間積んでいたのは、テーマが「遠い時代の遠い国の戦争」だったからだ。ハードルが高かった。
しかし、一度読み始めたら止まらない。ある少女の目を借り、私は物語に、どんどん没入していった。

今からアホみたいなことを書くのだけれど
本って、すごい。

私は、私の人生の中では一度も経験していない戦争の一端を「体験」する。
もちろん、実際に戦場に行ったわけではないし、砲撃を受けたわけでもないから、安易に「体験した」などと言うべきじゃないと思う。
だけど、遠い時代の遠い国の戦争が、まったく人ごとじゃなくなるこの感じ。たった数日の読書で、読む前と読んだあとの自分が別人になる感じ。夜の眠りが浅くなるくらい、周りの気配に敏感になる感じ。これはやっぱりある種の「体験」だ。

もう一度、アホみたいなことを書くのだけれど、本ってすごいなと思う。
死ぬまでにもっともっといっぱい読みたいなと思う。次は『ブレイクショットの軌跡』にいこうかと思う。
みなさんの今年のベスト1冊は何ですか。私の今のところの今年ベストは、今週火曜日に発表します。

※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。

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