
違う場所にいるバディ【さとゆみの今日もコレカラ/第 119 回】
美容専門学校に入ろうと考えたことがある。ライターになって3年目の頃だったか。知り合いの美容師さんからシザーを譲り受け、ウィッグを切る練習をして、複数の学校のパンフレットを取り寄せた。それくらい、美容師という職業に魅せられていた。
ところが私が美容専門学校への入学を検討していると話すと、仲の良かった美容師さん全員が、全力で反対してきた。
そんなに美容師のことが好きならば、こっちの人にならないでくれ。美容師じゃない人が美容業界を応援してくれることに、意味があるわけ。ゆみさんが美容師になっちゃったら、誰が俺たちを応援してくれるの?
なるほど、そうか。
同じ想いを持って、違う場所にいるから、役に立てることもあるのかもしれない。
そういえば、テレビドラマで見る最高のバディは、同じ職業や同じ部署の人同志とは限らない。
そのまた 10 年後、私が美容の仕事を辞めて、書籍ライターになると言ったとき、やはり仲の良い美容師さんたちが雑誌に留まってほしいと引きとめてくれた。でも、違うよ。みんなと離れるわけじゃないよ。別の場所からみんなのことを応援したほうがきっと力になれる。だから、行ってくる。
書籍のライターに転向してから、私は何冊も美容と美容師さんの企画を立てた。
ここではない場所に、
別の年代に、
違う職種に、
想いを同じくする
仲間がいるということ。
同じ輪の中にいることだけが、仲間ではない。
輪の外にいるからこそ、できることも多い。してもらえることも多い。
私が自分のライターゼミに、ライターとライターじゃない人を募集するのは、だから、だ。
みなが、みなの、バディになってくれたらいいな。
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ヘラルボニーは両代表のビジョンが明確な会社です。でも、入社に至ったバックボーンはメンバーごとに違うので、全員が両代表と同じ想いを持てるわけではありません。というより、その必要はないと思っています。彼らの言葉を代弁するのではなく、個々人に違う想いがあっていい。


