
「2度目まして」からが面白い【さとゆみの今日もコレカラ/第 236 回】
Voicy で、自分が好きな書籍や記事を紹介しはじめて2週間が経った。これが非常に楽しい。何が楽しいのか考えたのだが、おそらく「再読」が楽しいのだと思う。
Voicy で紹介する書籍(文章)は、当たり前だけれど、過去に一度は読んだことのある文章である。その文章を読み返すと、初読では受け取れなかっ
た表現の工夫や機微に出会う。紹介しようと思っていたシーンではない部分が今の自分に響くことも多い。
「再読からが本当の読書だ」
と言ったのが誰だったかは忘れたけれど、たしかに初読の数倍の浸透率で体に文章が染み込んでいくと感じる。
そのことを今野さんとりり子さんに伝えたら、お二人とも「そんなの当たり前だ」と、口をそろえる。「書籍って、一度読んだくらいで理解できるものじゃない」「人間だって、一度会っただけでその人のことをわかったりしないよね」などとおっしゃる。たしかに。
再読のよいところは、好きな部分だけを読めることにある。
アンダーラインや付箋を頼りに拾い読みすると、すっかり忘れていた(けれども当時感銘を受けた)言葉に再会する。それはその言葉に感動した過去の自分に再会するような感覚だ。18 歳の時の自分。37 歳の自分。去年の自分。大げさではなく「人生を生き直している」感じがする。
さらに再読のよいところは、通読もできることにある。
付箋貼った文章①と文章②の、その間の文章にこそ今、惹きつけられる自分を知れる。48 歳の自分、つまり、「今の自分の存在感」がそこにある。成長しているのか老化しているのかわからないが(同じことか)、変化した自分との「差分」を感じる。その差分が初読の日から今日までの自分の人生の証だ。
残りの人生、積極的に再読していきたい。
そのためには初読も必要だが。
【この記事をおすすめ】
「ワインの飲み時期はワイン自体にあるけれど、本の読み時期は読み手にある」


