
ライターが喜ばれる場所、もっと【さとゆみの今日もコレカラ/第404回】
ヘアライターとして原稿を書き続けて数年経った頃。
雑誌でヘアスタイルを作ってくれる美容師さんたちにお願いして、順繰りに美容院に押しかけ、勉強会をさせてもらったことがある。
「Aという雑誌を読んでいるお客さんは、可愛いって言われるよりもカッコイイと言われることが好きな人が多くて。この雑誌だと、こういう髪型が人気なんです」
「Bという雑誌を読んでいるお客さんは、美容院に予約を取るのも緊張するという人が多いから、イケイケ接客じゃなくて、なるべく寄り添ってあげるといいと思う」
みたいな情報をお伝えすると、雑誌を見て美容院に予約を入れた読者の人たちがもっと楽しい時間を過ごせると思ったからだ。
空いてる時間があれば、いつでも行きます! と言って、美容院のスタッフさんを集めてもらっては勉強会を(もちろん無料で)させてもらっていた。
私が話すだけではなく、美容院にくるお客様の困りごとを聞いて、それを雑誌の新しい企画にしたりもした。
そんなある日突然、「ゆみさん、週末空いてます? 大阪行けます?」と美容師さんから連絡がきた。
なんでも、某メーカーさんが開催する美容師向けのセミナーに登壇する予定だった人が体調を崩して、ピンチヒッターを探しているのだという。
「ゆみさんがやっていた勉強会、あれ、そのままやってくれませんか?」と言われ、私はその数日後、大阪に飛んでいつもの勉強会で伝えていることをそのままお話しした。
そのセミナーは全国10箇所くらいに同時中継されるセミナーだったのだけれど、話し終わったその日のうちに、全国の拠点でセミナーを聞いてくれていたメーカーの方たちから、7本のセミナーオファーをいただき、1本の商品開発アドバイザーの話をいただいた。
いろんな媒体で仕事をするライターだからこそ、読者の違いや、読者の要望に気づくことがあって、それをお伝えするだけで、こんなにも喜んでもらえるのだということを知った。
ライターって、書くだけじゃなくて、もっといろんな場所で役に立つんだなあと感じた。すっごく嬉しかった。
書くだけだったら雑誌やヘアカタログの読者にしかアプローチできないけれど、その読者の人たちを接客する美容師さんと話すことができたら、もっともっと読者の人たちが喜んでくれる可能性が高まる。それが、嬉しかった。
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ライターの仕事を「書く仕事」と思うだけではなく、「世の中のトレンドや気づきを編集する仕事」だとか、「知っている情報や技術をわかりやすくまとめる仕事」だと思うと、私たちにできることは、もっとたくさんある。私たちを役立ててもらえる場所は、意外といろんな場所にある。
たとえば、読者の嗜好の変化を整理してアパレルブランドに伝える仕事をしているライターさんがいる。
たとえば、進学情報をまとめる仕事をしていた人が、「選ばれる大学のパンフレット」を提案したという話も聞いた。
専門分野を活かして、商品開発アドバイザーになったり、企業のマーケターを兼任したり、オウンドメディアのコンセプトを考えたり、新人研修を担当したりする人たちも知っている。
高校や大学で文章の書き方を教えているライターさんもいる。
こういう仕事の何が嬉しいかって、もちろん、ライティング以外に収入の柱ができることもあるけれど、それ以上に、自分がこの仕事で得たいろんな気づきを、二度、三度、世の中の役に立たせてもらえることだ。
ライター業界では全員普通にできることでも、他の業界にお伝えしたら、喜んでもらえること、いっぱいあるなあって思う。
そういう「書くことで得た何かを、別の場所で役立たせる」みたいなことを、もっといろんな人たちと共有できなかなと考えていた。
相談したら、面白そうと一緒に考えてくれたのが、ゼミ仲間のヒロさんとえずさんです。
たとえば、
・コミュニティを作って仲間に喜んでもらう(ヒロさん)
・大学や地元で文章を教えて喜んでもらう(えずさん)
・専門を活かして喜んでもらう(さとゆみ)
みたいな話をお伝えできたら、もっと多くのライターさんたちが、自分のスキルを別の場所で喜んでもらえるのではないかなと思ったのです。
私たち全員、初めての試みになりますが、ライターがライティング以外で誰かに喜んでもらう。そして、ライティング以外で稼ぐことについて、話をすることになりました。
もしよかったら、ぜひ、聞きにきてください。


