
人を羨ましいと思ったら【さとゆみの今日もコレカラ/第434回】
昨夜は青山ブックセンターさんで、イラストレーターの白ふくろう舎さんとサタケシュンスケさんのトークイベントを聴いた。
これが、ここ数年参加したイベントの中でも格別に最高で、体がもりもりに満ちた。トップランナーの方の考え方や工夫には、学ぶことが多い。別業種の方の話のほうが、むしろ自分に引き寄せて考えやすいなと思った。これを1500円で聴けるなんて、お得がすぎた。
トークの中で、「同業者やライバルのSNSがキラキラすぎて、見ると目がつぶれると思うようなとき、どうするか?」というお題があった。
つまり、嫉妬とどう向き合うかである。
その問いに対する回答がお2人とも、「その相手にべったりくっつく。会いに行く。懐に入る」で、ああ、やっぱりそうだよなあと思う。
以前私もこのコレカラで「嫉妬の育て方」という文章を書いたことがある(2023年11月25日)。
嫉妬する相手というのは、雲の上の人ではない。自分と近しいレベルの人だと思っているから、「あの人はうまくいっているのに、どうして自分は?」となるのだ(私が村上春樹さんに嫉妬することは、ない)。
だから、嫉妬する相手はリアルに会えるケースが多い。
そして、SNSで眺めているだけではなくリアルに会うと、いろんなことがわかる。
経験上、SNSをフォローしてるだけではわからない努力や葛藤や闇が見えてくることが多い。
その結果、たいてい、
①なるほど、これをやればいいのか。なんで気づかなかったんだ! 今すぐやれ、オレ!
②こんなにしんどい思いして頑張らなきゃいけないなら、私は今のままでいいや
③意外と羨ましくないかも
の3パタに落ち着くことが多い。
お二人も、同じような方法で嫉妬を超えているのだなあと思ったのが面白かった。
それで思い出したのだけれど、中学3年生の時、その年のソフトテニスのインターハイ優勝校で練習をさせてもらったことがある。広島県にある女子高だった。スポーツ特待生として進学するかどうか、ほんのりと迷っていた頃だった。
朝から晩まで日本一の学校で練習させてもらった結果、私が思ったのは「こんなに練習しなきゃ勝てないのなら、私、勝てなくていい」だった。
この経験をしたことで、私はその後、仲のいい選手たちがインターハイや世界選手権で活躍するのをみても、まったく嫉妬する気持ちにならなかった。あの道は、私が「選べなかった」ほうの道だとはっきりわかっていたからだ。
いっかい懐に入っちゃうの、ほんと、大事だなあ。
「今日もコレカラ」は毎朝7時に更新して24時間で消えるショートコラムです。今日もこれから良い一日を。
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外野から受け取った、ざらっとしたというか、心がくすんでいくようなこのなんとも言えない感情。これによって相手へ抱いた嫉妬って、結局のところ“私の嫉妬”じゃないのです。


