
舐められたい。油断されたい。ポンコツなのを知られたい。【さとゆみの今日もコレカラ/第560回】
先日、ある小学校の先生が書いたnoteを読んで、「うわああ、これはほんと大事なことだなあ」となった。短いnoteなので、ぜひどうぞ。とくに最後の一行が、素敵。(【安心のつくりかた】トイレに行っといれ!(麦野あさ))
この文章の中で、私がなるほどと思ったのが「担任の先生が授業中にトイレに行くことでさ、子どもが行きやすくなるじゃん」という先輩教師のひとこと。
そうだよね、こうやって年長者自ら、「できない背中」と「やらない(無理しない)背中」を見せることが、どれだけみんなの空気をやわらげることか。
これができる人に、私はなりたい。
いいお年頃になると、残念ながら自分がその場にいるだけで現場がピリッとしてしまう。ただ話すだけでも圧がかかってしまう。何かアドバイスしただけでも「怒られた」と言われる。
だからできれば、舐められたい。油断されたい。
私が尊敬するある先輩は、先日、部署異動した初日の挨拶で自分の360度評価を部下に開示したと言っていた。「できないことも多い凸凹の人間だから、僕のことをうまく使ってね」と伝えたそうだ。話を聞くとよく後輩にいじられている。こういう上司にマネジメントされたいと思う。
私も最近、自分のライティングゼミで、真っ赤に修正された「自分の」原稿を見てもらうようにしている。私だってまだ現役のライターで、今でもこんなふうに修正されることがある。完璧な文章などないから、私だってジタバタしながら、うまくなりたいと思いながら書いているのを知ってもらう。インタビューでのやらかしも、なるべくいっぱい話すようにしている。
実際、私はできないこと、苦手なことが多い。若い頃は、なんとかそれを隠していかにも「仕事できます」風にふるまっていたのだけれど、ポンコツな自分を開示してからのほうが、ラクになった。もしそれで私だけではなくみんなもラクになるのなら、ポンコツの甲斐がある。
授業中にトイレにいってしまう先生に、私はなりたい。(この話は続きます)


