
ママデビュー、しました【今日もコレカラ/第579回】
京都に家を借りた理由のひとつ。日本酒サロン「粋」で月に一度ママをさせてもらうことになった。
「粋(sui)」は、一年前にオープンしたライターの堀香織さんのお店。京都に来るたび通いつめていたら、声をかけていただいたのだ。
4月と5月、2回アルバイトをさせてもらい、先週、堀さんが見守る中、ママデビューをさせてもらった。
初回なので、さとゆみゼミのメンバーに声をかけたら、16名の仲間が店にきてくれた。
東京から、神戸から、大阪から、奈良から、そして北海道から。駆けつけてくれたみんなが楽しそうに飲んでいるのを見ているのが、とても幸せだった。みんな、ありがとう。
堀さんの日本酒サロンもそうだし、師匠・さとなおさんのブックバー「tsunagu」もそうなのだけれど、いま、リアルな「場」にとても興味がある。そして「場」が生み出す「偶然」に興味がある。
堀さんも、さとなおさんも、自分の大事なお客さま同士が自分の店でつながっていくのがとても嬉しいと話してくださる。
一期一会もあるけれど、その後何度も会うことになる人もいる。
大抵のことはオンラインで片付く時代に、店に足を運ぶ。そこで出会った人と、何かが生まれる。その場でしか生まれない偶然を買いに行くのだなあと思う。
今月は、6月25日にお店に立ちます。
日本酒だけではなく、ビールもノンアルも充実しているので、よかったら、きてくださいね。
以下は、堀さんのお店に初めて行った日のことを、堀さんが書いてくださった文章。
今読むと、この時から、いつか粋で働かせてもらうことが決まっていたかのようだ。
昨日、営業中にびっくりなサプライズゲストが現れた。
さとゆみさんこと、佐藤友美さん。ライター/著者で、ライター育成のゼミをもち、書籍も出版し、さらに近年は素敵なエッセイやコラムも綴られている。
私はnoteで書かれていた彼女のblogを偶然発見して読み漁り、その後親友が知り合ったと聞いて、「逢いたいから紹介して」と迫り、2018年に初めてお会いした。以来、私の人生に大きな刺激をくれる、かけがえのない人となった。
昨日は午前中にメッセンジャーでやりとりしていて、夜に関西理系ライターズ「パスカル」のメンバーが4人で店に来ることを伝えていた。それで、新幹線に飛び乗って、夕方やってきたのだ。なんという行動力よ。お蕎麦食べに長野行っちゃう人みたいだよ。
そのパスカルのメンバーでもあり、小説家の寒竹泉美さんは以前、「さとゆみさんから『野心』を引くと、堀さんになる」との名言を残したけど、畏れ多いけど確かに似ているところは結構あるなあと思うのです。
そのうちのひとつが、人を家に呼んでご飯をするのが好き。
さとゆみさんは料理が上手で、私がご自宅に初めてお呼ばれしたときは一対一だったけど(そしてなんならお泊まりして翌日は原稿書きを一緒にしたけど)、普段は友人やらゼミ生やらを大勢呼んで、大きなダイニングテーブルに座らせ、自分は対面式キッチンで忙しく立ち働くという。
でも、もちろん彼らの会話に耳を澄ませていて、「ときどきキッチンから質問したり意見したりするのが好き」とのこと。その絶妙な混ぜ返しに、またもや会話が盛り上がる。言葉が言葉を呼び、思考がさらに冴えていく。そんな場づくりを、さとゆみさんは家飲みや執筆合宿などで体現している。
私の家飲み→ホーリーナイト→日本酒サロン粋も、まさに場づくり好きが高じた結果。とはいえ、さとゆみさんと違って時々聞き手ではなく喋り手として激しく暴走するので(笑)、そこは意識して気をつけたい。
昨日、さとゆみさんは、店が満席となってワタワタしている私にさりげない調子で「なんか手伝おうか〜」と声をかけてくれて、飛び込み客におしぼりや箸を出したり注文を聞いたり、食器をたくさん洗って拭いてくれた。色っぽくて気の利くママ状態。ああ、この人はどこに行ってもこういう感じでキッチンとテーブルを行ったり来たりするんだろう。失礼ながら前に本人にも伝えたのだが、「食堂の美人のおばちゃん」みたいだ。かしこまらないあたたかな場で、運んでくる料理はおいしく、客との距離は絶妙で、ときどき放つ言葉にウィットが効いていて、また来たい、また食べたい、また逢いたいと思わせる。早くさとゆみさんも酒場をやってください😆
※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。


