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人生のお引越し【今日もコレカラ/第591回】

京都に新しく家を借りた。関西出張が多いので、宿代わりのセカンドハウスというか、関西事務所というか、そんな感じ。
そしていま、家具やら家電やらを、一つずつ買いそろえている。

引っ越しの多い人生だったのだけれど、今回の引っ越しはちょっと違うな、なんだろうと思ったら、そうか、これは「引っ越し」ではないのだと気づく。

東京の家は残したままなので、ほぼ全ての家具家電を新たに買うことになる。ゼロベースで家具家電を買うなんて、大学で上京してきたとき以来だ。そして、これが本当に楽しい。
今までの人生で買ってよかったもの、お金をかけなくてもよかったもの、正直不要だったなと思うもの。いろんな記憶を総動員させる。
過去の引越しのように、ひとまず手持ちの家具家電を新しい間取りにどう活かすかと考えるのとは、全然違う。ゼロから好きなものを揃えればいい。この楽しさ。

はたと、妄想する。今回のように、人生そのものをゼロベースでやり直すとしたら。
つまり、これまでの人生の記憶を持ったまま、ゼロベースになったなら。赤ちゃんになったなら。
何を経験し、何を避けようとするだろうか。
子ども時代から取り組むと決めることは何だろう。逆に、今の人生ではやってしまったけれど、絶対にやらないことは何だろう。

なりたい自分になるために、私は何を手に入れ何を捨てるだろう。
この妄想は、とても面白い。

そして、ひとしきり妄想し、自分にとってのいくつかのキーワードが見えてきたとき。
いや、今からでもやりなはれ、今からでもやめなはれ。
そんな声が聞こえた、気がした。

今からでも、やりなはれ。
今からでも、やめなはれ。
たしかに、そのとおりだ。

でも、なんで関西弁?

※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。

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