検索
SHARE

家族じゃないけど「お帰りなさい」【今日もコレカラ/第779回】

鹿児島にいる。
福岡でエッセイ講座があるんですけれど、その途中に寄ったら会えますか? とLINEしたら「途中って!」と、笑われた。
今年、三度目の鹿児島。

何しにきたかというと、天文館図書館に会いに(?)きた。
そして、図書館の館長を務める松田さんと、松田さんに紹介してもらったお友達のみなさんに会いにきた。

以前書いたこともあるけれど、ここの図書館が本当に気持ち良いのだ。
ここにいる本たちは本当に幸せそうにしている。私の本も置いてくださっているのだが、ここにいる私の本は、本当にのびのび幸せそうにしている。訪れる人たちもとってもリラックスしているように見える。過去に二度、トークイベントをさせてもらって、大ファンになってしまった。

そして二度目のイベントの時、館長の松田さんが、私の友人たちと飲みませんか? と誘ってくれた。それが図書館同様あまりに楽しくて気持ちのいい方たちで涙が出るくらい笑って、私はその場で3ヶ月後にはまたきますと次の飲み会の約束をした。
その飲み会も、翌日腹筋が痛くなっていたくらいに笑って笑って幸せだったので、ひそかに、今年中にまた会いたいなと思っていた。

お店に着くと、先に到着していた二人が「お帰りなさい」と言ってくれた。お帰りなさいかあ、素敵な言葉だなあと嬉しい気持ちで乾杯する。
そのあと、仕事が終わって合流してくれた方が、やっぱり「さとゆみさん、お帰りなさいー」とグラスをカチンと合わせてくれた。

みんなの行きつけだというそのお店は、とってもアットホームでディープな場所だった。おばんざいがずらりと並んで思わず声が出てしまう。年末の疲れた体が今すぐ食べたいと欲しがるのがわかる。
お豆も野菜もお魚も、何から何まで美味しい。滋養という言葉が浮かぶ。
「ここにくると、1週間分の栄養をとれる感じがするよね」
と、一人が言う。
「そうそう、最近ロクなもの食べてないなあと思ったらくる場所だよね」
と、また別の一人が応じる。
おかみさんとの会話も打ち解けていて
「今日は東京から来る人がいるっていうから、気合い入れて仕込んだのよー」
などと言ってくださる。

その日、最後に合流してきてくださった方も、顔を見るなり、「わあああ、お帰りなささいい!!」といってくれた。会食が入っていたのに、絶対行くから待っててと駆けつけてくれたのだ。

お帰りなさい、すっごく嬉しい。
家族以外にこの言葉を言ってくれる人がいるの、すごく幸せ。

みんなの仕事のこぼれ話を聞く。じーんとしたり、アホほど笑ったりして、笑いすぎてシワが増えた。あまりにも楽しかったので、その場でまた次の約束をして別れた。

来年の2月にまたこよう。
また、帰ってこよう。

※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。

【この記事もおすすめ】

「いってらっしゃい」
訪れた人が帰るとき、小塚さんは必ず「いってらっしゃい」と声をかける。「またいつでもきてね」の想いを込めて。

writer