
未経験でもできること【さとゆみの今日もコレカラ/第476回】
拙著『書く仕事がしたい』には、「自分の強みを考える(最初は強みなんてないから、無理やりつくる)」という項目がある。
先日、この本の読書会で、参加者の一人が「みなさんは、自分にどんな強みがあると考えていますか?」と質問をして、その解答が面白かった。
あるマネー系のライターをしている方は、「図解できること」と答えていて、「編集部に頼まれなくても、文章に図解を添えて提出していたら、それが喜ばれた」と言っていた。
彼女はもともとライターではなかったそうだ。ファイナンシャルプランナーとして、専門家の見地から文章を寄稿していたのだけれど、「どうすればもっと読者に伝わりますかね?」と毎度編集部の人に聞いて工夫を重ねていたら、執筆のリピートが増えたそうだ。
「これまでの執筆者はみんなお金のプロだったけれど、文章の伝わりやすさまで一緒に考えてくれる人はいなかった」と言われたという。
今は、マネー以外の原稿も書くライターとして活動しているとか。
昨年末、ライターデビューした人は、編集部の人に「熱意を買った」と言われたそうだ。
自分が書きたいと思っていた媒体でライター募集がかかっていたのだが、「経験者のみ」との条件があった。でも彼女はどうしてもそこで書きたかったので、その媒体の記事をすみずみ読み込んで、応募条件になかった「テスト原稿」を添えて応募したのだとか。「経験はないけれど、こんなふうに書けます」をアピールした結果、採用されたという。
「未経験を理由に落とされたくなかったんです」と彼女は言っていたけれど、そこまでしてくれたら(そしてその原稿がクオリティに達していたら)、私が編集者でも採用したいと思うだろう。
専門外でも、未経験でも、できることって、いっぱいあるのだと思う。
2人とも私よりは若い。でも、「若手」と言えるほど若くないことも(失礼!)関係していたのかもしれない。
やろうと思ったことに対しては、「だって」も「どうせ」もなく、一気に躊躇なくやる。言い訳ばかりしていたらあっという間に歳をとっていくことを知っている年齢であることも、ひょっとしたら「強み」かもしれない。
私、いま、未経験のことに挑戦しているので、とても刺激になった。
この日はだいぶ酔っ払って帰ってきたけれど、できることリストを作ってから寝たよ。
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