
晴れ女の我田引水【さとゆみの今日もコレカラ/第502回】
運転免許はペーパーだし、英検4級・TOEICは340点だし、何の資格も特技もない私だけれど、唯一、人に誇れる技術が「晴れ女」である。
ヘアライター時代、スタジオで撮影する予算がないとき、ロケをすることがあった。私の担当するヘアカタログは、低予算of低予算だったので、ほとんどがロケだった。
ロケで雨が降ると、髪型は崩れるし、写真は暗くなるし、背景に変化も出せないしで、一気にページのクオリテイが下がる。
どんなに入念に準備をしても、雨が降ると、お手上げだ。ビルの軒下を使って、ちまっと撮る以外に方法はない。
ところが。私の撮影現場では、雨が降らない。
ここからは、自慢話。
15年のヘアライター生活で、200回くらいのロケ撮影をしたのだけれど、2回しか雨に降られたことがない。日本の降水確率に対して、明らかに勝っている。
台風の時期に全国8ヶ所でロケ撮影を敢行したことがあるのだけれど、行った先々で「10日ぶりの晴れ日だよ」とか「今月初めて降らなかった日です」などと言われた。
降水確率100%でも、私が撮影している4時間だけは降らない。
世田谷区が降っていても、私が撮影している渋谷区は降らない。
撮影予定の美容師さんから「明日、雨予報ですが、降ったらロケ場所変更ですか?」と電話で問い合わせがきても、アシスタントが「あ、増田(当時の私の名前)の現場は雨、降らないので」と答えていたくらいだ。
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というわけで、仕事においてはまぎれもなく★5つの晴れ女の私、プライベートの旅行でも「私、晴れ女なので」とよく言う。
雨予報だったのに、晴れ間が見えたときなど「うん、私、晴れ女だからさ」と言ったりする。
あるとき、CORECOLORで連載をしている塚田智恵美さんに、「晴れ女って、晴れたときだけ『私、晴れ女なので』と手柄をとる人のことを指しますよね」と言われて膝を打った。
ちえみも私と同じく自称晴れ女で、私たちが揃って旅行すると、天気予報が雨でもよく晴れる。
が、記憶をたどると、私たち一緒に雨に降られた経験ももちろんある。嵐で飛行機が飛ばなかったことさえあった。
そういうときは、なりを潜めているのである。
そして、晴れたときだけ「私もちえみも晴れ女だもんねー」と手柄を独り占め(二人占め)するのである。
この指摘はたしかにすぎて、笑えた。
晴れ女だけじゃなくて、いろんな場面でこれ、ありそうだな。
プロジェクトが成功したときだけ出てくる関係者とか。
予言があたったときだけ「私、未来が見えるので」と言うやつとか。ね。
「今日もコレカラ」は、毎朝7時に更新して、24時間で消える文章です。今日もコレカラ、良い一日を。
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