
極北を書かずしていかんとす【今日もコレカラ/第907回】
俳優のイザエミちゃんと『本を読めなくなった人たち』についてポッドキャストで語った。
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本を書いたり、作ったりする立場の人間がともすると、うっかり忘れてしまうのが、本を読むと言う行為自体が既に、一部の少数派の人たちの贅沢な娯楽になっているということだ。
かつて、オタクという言葉が、人にはあまり理解されないような趣味を持っていることを示していた時代があったけれど、それで言うなら、現代における読書は完全なるオタク活動だと思う。
音楽を聴くことや、スポーツをしたり見たりすることに比べて、どれほど読書はオタ度の高い活動か。
そんな時代に、著者さんの書籍20万字ぶんをえっちらおっちらと書き上げ、本のレビューを書き、本についてポッドキャストで語り、海外に着いたら、まずは書店に行く私は、もうだいぶ筋金入ったオタクだ。
ポルトの街には、世界で1番美しい書店と言われるレロ書店がある。ここは、ハリー・ポッターの舞台にもなったと言われる書店で、赤い絨毯が美しい。入るだけで12ユーロかかる。本を手に取っている人よりも、私のように、撮影をしている人の方が多い。
日本語で書かれた本はありますかと聞いたら、この上なく申し訳なさそうな顔をした店員さんに、ノーと言われた。
極東の国の文字で、あまり本を読まない1億人(のうちの10万人くらい)に向けて私たちは書いているのだなあと思うと、なんだか面白くなってきた。そもそもが絶滅危惧種的な活動なのだ。
朝井リョウさんではないけれど、自分の極北を書かずしていかんとす。
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ここから、船張さんは「本屋になる人生」へと舵を切った。
3月から「本屋の練習」を始めた。
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