
応援したい人を応援したいとき【さとゆみの今日もコレカラ/第744回】
先日の、青山ブックセンターさんのトークイベントに来てくれた友人が、こんな質問を送ってきてくれた。

これは本当にいつも思っている。
文章に限らず、言葉で誰かを応援できるのって本当に嬉しいなあって思う。
先日も書評を書かせてもらった本が、Amazonの在庫が切れてカート落ちしたと連絡をもらい(もちろん私の書評だけでそうなったとは思わないのだけれど)、みんなにおすすめと思った本を読んでもらえたら、すっごく嬉しいなあと思う。
この本を読んでほしいなあ、この場所にきてほしい、この商品がおすすめ、この人を知ってほしい。
そういうことを伝える文章には、明確にポイントがある。
以前、この書き方をアドバイスさせてもらった人は、「自分が体験して感動したアートメイクをおすすめしたら、10人以上から予約がきたと感謝された」と言っていた。
インスタのひとつの投稿が、100万円の売り上げにつながったのだ。お値段だけの問題ではなく、人が行きたい気持ちになる文章を書けるのって、すごいなあって思う。
そして、こういう文章を書くために一番一番一番大事なことは「本気でおすすめしたい」と思うことだ。
これ、バカみたいに感じられるかもしれないけれど、本当にそうで。
自分の本気の「推し」になってからがスタートだと思う。
もしも、おすすめした人が「騙された。全然よくないじゃん」と思ったときは返金したっていいぞと思うくらい、真剣におすすめしたいときしか書かないのが一番いい。私は、そうしている。
もしもこれを仕事でやらなきゃいけないなら、自分が心から好きになれるまで、その商品やサービスやその人のことをたくさん知る。調べる。
もし、自分にその魅力がわからなければ、それを気に入って使っている人の声を聞く。なぜそのサービスを選んでいるのか、ほかとの違いは何かをねっこり聞く。
開発者の思いを聞いてもいい。どこにこだわったのか、何が画期的なのか。
「うわあ、これ、他の人にも知って欲しいーーーーーー!」がマックス溢れ出したら、書き始める。
これがスタートラインだと思う。
まずは、自分の心をしっかり動かす。動くまでは書かない。
で、ここまできたら、人の心に届きやすい順番で届きやすい言葉で届けるのだけれど、これにはいくつか型がある。私には私なりの型があるけれど、先日ベストセラー著者の和田裕美さんに聞いたら(和田さんは世界2位の売り上げを誇る営業パーソンだった)、やっぱり和田さんもいくつもの型をお持ちだった。文章とトークの型が何パターンもあった。
私はいわゆるセールスレターや普段のメールでのやりとりが苦手なのだけれど、和田さんの方法を教えてもらって「えっ! そこ!」とびっくりしたのを覚えている。
報告連絡相談・サマリー・要約みたいな「守り」の文章はAIに書いてもらえばいいと思うけれど、こういう「攻め」の文章は、まだやっぱり人間にしか書けないなと思う。
私自身がもっと和田さんの話を聞きたくて、一緒にコラボセミナーさせていただけないかを聞いてみました。
ご快諾いただけたので、和田さんの言葉のマジックを最前列で吸収してこようと思っています。
そして私のやり方も、和田さんのと照らし合わせて最新版にアップデートしたい。
ビジネス畑のど真ん中で使える文章を、私も学んでパワーアップするのだ!!!
来月頭なのですが、お時間あればいっしょにいきませんかー?
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