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見初められ待ちとか、ないから【さとゆみの今日もコレカラ/第790回】

友人に、アホほどモテる女がいる。
モデルばりに美しい他の友人たちをものともせず、常に素敵なパートナーがいる。仲間うちでもダントツのモテ女だった。

その子に、モテの秘訣を聞いたことがある。その時の話がふるっていた。

「ゆみは、『好きな人しか恋愛対象にならない』って思ってない?」と、彼女は聞いてくる。

ん、え? あ、うん。思ってる。普通、人は、好きな人と付き合うもんじゃないの? だから、好きになってもらえなければ付き合えないんじゃないの?

そう答えたら、彼女は首を横に振った。そしてこう言った。

人の感情には、3つある。
①好き
②とくに好きでも嫌いでもない
③生理的に無理

で、圧倒的に多いのが②。この②は、やり方次第で①になる。つまり、③以外であれば相手のストライクゾーンになりうると言うのだ。

え、マジで?
で、当然聞くわけです。
「やり方次第って?」

すると彼女はこう答えた。
「視界に入る。意識させる。具体的に言うと好意があることを伝える」

もっと詳しく説明すると
「好きですとストレートに告白するのではなく、◯◯さんのココが好きですと言えばいい。すると相手は自分に好意を持っている人だと認識する」
と、彼女は言う。

その場合、どうなるか。

・相手も自分が好き、つまり①のケースだったら、即両思い成立、めでたしめでたし。さっさと好意を伝えて良かったとなる。

・③の生理的に無理だったら、好意を伝えようが伝えまいが無理。このゾーンが①になることは99%ないから脈なしと思ったらさっさと撤退したほうがいい(そして、今後のためにもなるべく③ゾーンにならないように清潔感を心がけ、生理的に無理となる要素を減らす)。時間を節約するためにもさっさと好意を伝えたほうがいい。

・そして②のグレーゾーンは、好意を伝えられて初めて、あなたを①に昇格するかどうかを考えるゾーン。そもそも好意を伝えなければ恋愛対象の視界にも入らない。
で、いま大好きな彼女がいるとかじゃなければ、何回か会ってるうちに3分の2くらいの確率で付き合えるよ。ていうか、向こうから付き合ってと言われるよ、と彼女は言う。

え、マジで?×2であります。

彼女は言う。
「こちらから好きと言ってはダメとか書いてある恋愛指南本があるけど、あれ、嘘だね。こちらからいかないとそもそも視界に入ってないのだから選択肢に入らない。そして、こちらからいったとしても、付き合ってから相手を沼らせることはいくらでもできる」

な、なるほど……と言葉を失う私に、彼女はトドメをさした。

「『見初められたら付き合ってもいいけれど』なんて、思っちゃダメだよ。AちゃんやBちゃんくらい綺麗ならまだしも、うちら凡人にはそんなチャンスこないから!」

へへ〜、お代官さま〜。てなもんです。

さて、このモテ技、私は数回しか試すことができなかった。
その技を使って昨日書いた憧れの先輩と結婚してしまい、その後、婚姻を7+10年も続けてしまったからだ。

で、恋愛ではあまり使わなかったのだけれと、このメンタリティは仕事に活かしている。
具体的にはこの部分だ
↓↓↓↓
「『見初められたら付き合ってもいいけれど』なんて、思っちゃダメだよ。AちゃんやBちゃんくらい綺麗ならまだしも、うちら凡人にはそんなチャンスこないから!」
↑↑↑↑

「綺麗なら」の部分を
「文才があるなら」に置き換える。

そうだよ、口を開けて仕事を待ってるだけで、仕事が来るわけないじゃん。なに、見初められ待ちしちゃってんの、私。

かくて、私は、いろんな媒体様に「好きです」と言い続けて企画を持ち込み視界に入るように心がけてきた。

つい最近も、久しぶりの営業を2連続でしてきたところ。
企画会議、通るといいなあと思いつつ、そもそも営業しなければ、通るも通らないも存在すら認識されなかった企画なのだから、やったほうがいいに決まっていると言い聞かせている。

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それでも、その上で、やっぱり私はイラストレーターが営業活動をするなら、「直接人と会うこと」、中でも「持ち込み」を選択肢に入れてほしいと思うのです。

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