
大きくなあれ【さとゆみの今日もコレカラ/第 69 回】
業界でも有名な人たらしがいる。後輩を伸ばし育てるのが非常に上手な方だ。その方が、「人を育てるときは、細かいことを一切言わない方がいい」と教えてくれた。とにかく、「よくやった。素晴らしい。その考え方いいねえ」と何年も言い続けるそうだ。すると、相手はのびのび育っていく。小さな苗が大きく太くなる。
そっちの方向じゃないと思う方に育っていっても気にしなくていい。まずは元気に大きく育てる。で、花を咲かせた時に、ひょいとその花が向く方向を変えてあげればいいの。芽が出たばかりのうちにアレコレ言うから、しゅんとしちゃうんだよ、と。
なるほどと感動していたら、「僕も、先輩から教わった」とおっしゃった。うまくいったときは「お前は素晴らしいなあ」と言われた。うまくいかないときは「お前は素晴らしいのになあ。どうしてうまくいかんのかなあ」と言われた、と。
「まあだから、人を育てようと思ったら、10 年は付き合うつもりじゃないとダメだね」と、その人は言う。
目の前にいる人の 10 年後を想像しながら話をしていると楽しい。人生にもし起承転結があるのだとしたら、今ここにいる彼/彼女は、どのあたりにいるのだろう。私は、どのあたりにいるのだろう。
ひょっとしたらまだ「起」が始まったばかりかもしれないし、「結」に足を踏み入れているかもしれない。それでもやはり、10 年先を見据えて今を生きるのが人間だ。人間だけが未来を信じて今日を生きる。
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【この記事をおすすめ】
「環境が変われば、人の評価は変わる」ことを小学校の頃に『はてしない物語』で学習しまして。だから自分が評価されやすい環境に身をおくことは、ずっと意識しています。


