
老害になりたくない【さとゆみの今日もコレカラ/第 92 回】
同世代と真面目な話をしていると、割とよく聞くワードが、老害になりたくない、だ。その態度は老害だと思うよ、と互いに注意しあうこともある。しかしいかんせん、同世代で話し合っているので、若い世代から見てピントが合っているのかどうか怪しい。そもそも「若い世代」というデカすぎる主語がすでに、老眼化している気がする。坂道メンバーの顔を見分けられなくなって久しい。
老害になりたくない、と考えると、行動の方向性が「◯◯しないようにしよう」になりやすい。でも一方で、50 年近くも生きてきて「◯◯しない」のほうばかりにフォーカスして生きるのはちょっと残念な気もする。
さすれば、老益を考えるのはどうだろう。我々は何をすれば、ささやかな益となれるだろう。
某スポーツの強豪校で、毎年監督が親御さんにお願いする言葉を聞いたことがある。
練習試合や遠征で、車を出せる人は出してください。
時間を使える人は、帯同して手伝いをしてください。
その時間がないならば、知恵を出してください。
それも難しければ、口出しせず温かく見守ってください。
主役は子どもたちです。
ブツを出す。時間を出す。アイデアを出す。口は出さない。このあたりはヒントになりそうだ。
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以前お手伝いをした書籍、『若手を動かせ』の著者である中村トメ吉さん は、新入社員が入社したらまず「あなたは何を実現したいの?」と聞くそうだ。そして、それが実現できる方法を一緒に考える。もし、幹部にすでにそれを実現できている人がいたら一度それを体験させてあげる。その場所から見える景色を見せてあげると話していた。
トメ吉さんは全国を飛び回って講演をする人なのだが、よく新人をステージにあげる。一度ステージで話す経験をすると、その新人は自分に何が足りないか、何を努力すれば良いかを、自分で考えるようになるという。手取り足取り教えるよりも、ずっとその人の力になるそうだ。自分たちが良いと思っている方法よりも、もっと良い方法を見つけてくる若手もいる。
教えたがりの虫がうずいたときは、トメ吉さんの言葉を思い出す。
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【この記事をおすすめ】人生は有限なので、できるだけやりたいこと得意なことに時間を割いたほうが全員にとって良いと感じます。だって、その人の中の「できること」の方だけに目を向けたら、全員「できる人」になるわけですから。


