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書く前には、ない【さとゆみの今日もコレカラ/第 101 回】

ある小説家さんとおしゃべりしていたときのこと。「編集者と会うと必ず『次に書きたいテーマは何ですか?』って聞かれるんだよね。でも、テーマなんて書く前にわかるわけないじゃんね」と同意を求められ「???」となった。

「え? 書く前にテーマはないの?」

と聞くと

「ないよう。モチーフならあるけれど」

とおっしゃる。

「モチーフ?」

「うん。このシーンを書きたいとか、こういう舞台設定で書きたいとか」

「ああ、なるほど……」

このとき私はいったん「なるほど」と言ったけれど、彼女が言っていることを理解できるようになったのは、その4年後くらいだった。

書く前に、テーマがあるわけがない。

書いているうちに、テーマが見つかる。

ある程度長い文章(それは5万字とか 10 万字とか)を書くようになって、「ああ、これのことか」とわかるようになった(ような気がする)。

先日、『ケイコ 目を澄ませて』や、本日公開の『夜明けのすべて』を撮った三宅唱監督のインタビューに同席した。その時監督は、「映画は自己表現じゃない。伝えたいメッセージがあるから映画を撮るわけではない」と言った。では、何のために撮るのか。

鼻血が出るほど興奮したインタビュー、本日アップしました。監督の中学時代の同級生がインタビューしています。

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映画は自己表現じゃないと思っているから続けられているのかもしれない。

作っていく過程のあるタイミングで作品のメッセージに気づくことはあるけれど、初めから具体的に、文章化できるようなメッセージがあるわけではないです。

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