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プロセスエコノミーと恋愛損益分岐点【さとゆみの今日もコレカラ/第498回】

友人が、結婚まで考えていた彼氏と別れて言った。

「3年間、ほんと、無駄にした!」

それを聞いた私は思う。

いや、3年間は無駄にしてないんじゃないかなあ、と。

たとえば、つきあって最初の1ヶ月。楽しかっただろう。幸せだったろう。プラスマイナスで考えたら、絶対、プラス。

2ヶ月目も3ヶ月目も……12ヶ月目も楽しかっただろう。1年を通してプラス決算。

2年目の12ヶ月間も、良いことの方が断然多かったはずだ。この1年も断然プラス。

雲行きが怪しくなったのは、3年目の最後の数ヶ月だったという。だとしたら、36ヶ月のうち、33ヶ月は楽しかったのではないか? 

たしかに、結婚には至らなかったのかもしらない。

でも、最後の数ヶ月が辛かったからといって、その前の幸せな思い出がオセロをひっくり返すように、悲しい思い出に変わるわけじゃない。

3年のうち33ヶ月は「無駄」にしてないように思うよ。

でもまあ、いまこの瞬間は泣きたいよね。うん。

✳︎

結婚をゴールと考えたら、ゴールできなければ全部無駄と思うのかもしれない。

でもたとえば、甲子園優勝を目指して高校野球に打ち込んだ3年間、優勝できなかったひと組以外の全てのチームは、3年間すべて無駄なんだろうか。

そんなこときっとない。

目標は達成できなかったとしても、そこに至るまでのプロセスで、すでに十分いろんな経験を享受したのではないかなって思う。費やした時間のぶん、十分モトは取れていると思う。

ゴールした(ゴールできなかった)瞬間だけが、3年間の価値を決めるわけじゃないと思うの。

ということをぜんぶひっくるめて、「無駄ではなかったんじゃない?」と言ったけれど、

でも、まあ、いまこの瞬間は泣きたいよね。うん。

✳︎

久しぶりに友人に再会して、昔、そんな話をしたことを思い出した。

結婚の話だけでもないし、野球の話だけでもないね、なんてことも。

・・・・・・・・・

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