
捨てるもの、残すもの、戻すもの、増やすもの【さとゆみの今日もコレカラ/第793回】
シェアラウンジ閉館ギリギリまで仕事をして、今年はよく働いたなあと思う大晦日。いろいろ振り返ってみたり、2026年に思いを馳せてみたりする。
【来年は捨てたいこと】
・甘いスケジュール管理
・なんとなくの言葉選び
・雑な金勘定
【来年も残したいこと】
・いろんな場所に行くこと
・いろんな人に会うこと
・明るく元気に過ごすこと
【来年取り戻したいこと】
・走る習慣
・わくわくする気持ち
・本をたくさん読む&聴くこと
【来年増やしたいこと】
・人の話をいっぱい聞くこと
・みんなとの仕事
・みんなの仕事
節目というのはありがたいものだなあと思う。
時間に目盛りはないけれど、時の流れを一度止めて振り返る日があるのは
すごくいいなあと思う。
年々、残る日は減るわけで。
やりたいことしかやっている暇、なくなるよねー。
みなさん、よいお年を。
今年も、読んでくださり、ありがとうございました。
明日はコレカラ神社でお会いしましょう!!(1月5日までお申し込み受付しています)
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★「今日もコレカラ」は24時間に1回、夜あたりに更新されます。時間未定の夜更新になったので、何日か分のバックナンバーは文末においておきます。
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【バックナンバー】
ちょっと真面目で大事なお知らせ【さとゆみの今日もコレカラ/第791回】
大阪の天満橋を歩いていたら、こんな書を見かけました。
耳にも目にも痛い。
みなさま、2025年は、進捗いかがでしたか。

一年の終わりが近づくにしたがって「コレカラ神社」今年もやりますか? と聞かれることが増えました。
もともとは仲間内でやっていた「1年の目標をアップする」恒例行事、年々「ここで語ると必ず叶う!」「目標を文字にすると頑張れる!」という声が増えてきたので、昨年、クラウドファンディングのリターンにさせてもらったのです。
2025年のみなさんの抱負はこちら。141名の方が参加してくださいました。
3ヶ月に1回、さとゆみが
「その後、進捗いかがですか?」とリマインドメールを送っていたこの「コレカラ神社」。
みなさん、どうだったでしょうか。
2026年もぜひ、それぞれの目標や抱負を文字にしながら、一緒に励まし合いながら、頑張っていきませんか?
みなさんの抱負をお送りいただければ、さとゆみが心をこめて1枚1枚、Canvaします。
そして、webの大海原の中で、ここにくれば初心を思い出せる場所になるように、みなさんの抱負を錨で留めておきます。よろしければ、ぜひ、ご参加くださいませ。
✳︎
ここからはちょっと真面目な話です。
昨年、クラウドファンディングをさせていただいてから、メディアをどんなふうに運営していくか、どう私たちが楽しんで書くか、読者の皆さんに楽しんでもらえるかをずっと考えてきました。
今年はたくさんのWebメディアが終了しました。
さとゆみが長年お世話になった朝日新聞「telling,」さんも、小学館「kufura」さんも、「かがみよかがみ」さんも休刊が決まり、近い将来、過去の記事にアクセスできなくなってしまいます。
来年終了が決まっているメディアの話もちらほら聞きます。ちょっとびっくりするようなメガメディアも閉じるとの噂です。
Webメディア単体で黒字になっているところはほとんどなく、多くのメディアでは「他のなにかでカバーしている赤字を、いつまで許容するか」のカウントダウンになってきています。
2007年頃。Webメディア黎明期に、雑誌からWebに軸足をうつした時は「都落ち」と言われました。
その後、雑誌はオワコンと言われ、Webの時代と言われ
さらにその後、Webの広告費は半額になり
いよいよ今年、AIモードの登場で広告モデルが崩壊しつつあります。
CORECOLORをスタートした3年前に、ここまでの未来を予見したわけではないのですが、最初に、広告もタイアップも行わないメディアとして存在しようと決めました。
そのような媒体を3年間、続けられることができたのは、メンバーの記事を読んでくださるみなさんがいたからです。
今年は155本の記事(と、この今日コレ)をアップすることができました。ありがとうございます。
今回、絵馬を奉納くださる際にいただく代金は、CORECOLORの運営費に充てさせていただきます。お賽銭(投げ銭)のコーナーも作ってみました。応援いただけましたら、泣いて喜びます。
来年も、地球をもっと、やさしく、まあるく、あったかくできる文章をお届けできたらと思っています。
応援いただけたら嬉しいです。私も自分の腕を広げられる範囲で、みなさんを応援できたらと思っています。
コレカラ神社へのお申し込みはこちら(備考欄に抱負を書いてくださいね!)

趣味・自分【さとゆみの今日もコレカラ/第790回】
先日久しぶりにあった年上の友人に、趣味ってある? と聞いてみた。最近無趣味な自分に「あれ、これでいいんだっけ?」と思うことが増えたからだ。いつまでも、趣味・仕事でいいんだっけ。私。
ダブルワークをしている彼女は、evertday仕事に忙しそうなのに、とても楽しそうだった。だから聞いてみたかったのです。
うーん、趣味ねえ。
私、趣味、自分だからなあと彼女は言う。
趣味・自分。
なんて素敵な。
自分自身のことを知りたくて、今世を生きている。
だから、仕事をしていても、それ以外のことをしていても、全部楽しい。
そんなふうに言う彼女を、すっごく素敵だなあと思った。
一生自分のことを趣味、と言えたら。
死ぬまで趣味を持ったまま死ねるわけで。
そういう感じ、最近ちょっと忘れていたなと思ったので、来年は(別に今日からでいいのだけれど)、もっともっと自分と地球を遊び尽くしたい。
「何者でもない」ってなんだろう【さとゆみの今日もコレカラ/第788回】
何者かにならないといけない。
40代の前半まで、そんなことを思っていた気がする。
以前、山里亮太さんの『天才はあきらめた』のレビューを書いた。
「自分は何者でもない」と言うのにも、資格がいるんだなって話 というタイトルで書いたこの原稿に対して、先輩からこんなコメントをもらったことがある。
わー…初めてさとゆみさんがなんの話ししてるかわからなかったw
みんな天才と凡才の二極なんかで許してくれるようなゆるい世界に住んでないはずだと思ってたんだけど違うの?笑
「何者でもない」なんて語義矛盾だ。
「何者でもない」って、語義矛盾だ。
この先輩からもらったコメントのことを、かれこれ6年くらい考えていた。「何者でもない」って、一体なんなんだ。
だから、今日アップされたちゃんめいの原稿、マンガ『起承転転』のレビューを読んで、再び、思いっきり考えてしまった。
「何者でもない」って、何だろう。
そして「何者かになった」って、何だろう。
どうして以前は「何者かにならなきゃいけない」って思っていたんだろう。
そしてなぜ、今はそう思っていないんだろう(これ、今日気づいた。今は思っていない。山里さんの本のレビューを書いたときは思っていたのに)。
「何者か」「何者でもないか」
それを決めるのは多分、自分ではない。
だとしたら、自分以外に自分の人生(の評価)を決定づけてもらって良いのだろうか。
わりと長いこと、私の人生のテーマのような気がしている。
ちゃんめいの原稿を読みながら、ぜひ、一緒に考えてもらえませんか。
私はまず『起承転転』を買います。
しごでき先輩たちからのさらなるアドバイス!【さとゆみの今日もコレカラ/第786回】
昨日のスケジュール管理術について(この後ろにバックナンバーあります)、いろんな方が、ご自身のスケジュール管理術や、さらなるアイディアをくださった。
そこで分かった事は、締め切りを破らない人たちは、大抵昨日書いたような、着手日や、着手予定時間そのものをスケジュールに書き込んでいるということだ。
こんなにも人口に膾炙したやり方なのだということにびっくりしたし、私、25年間もフリーランスのライターをやってきて、それに一度も思い当たらなかったのが凄いし、じゃあどうやってきたのかというと、気力と体力と胆力、そして「そろそろやべえ」の直感だけで乗り切ってきたわけだから「のびしろ!!!」となった。
そして、こんな素晴らしい方法を封じられたまま(誰も封じてない)生きてきたのだから、この術を覚えたら、私は無敵になってしまうのではないか。にまにましている。
そんな、しごできな先輩たちから聞いた(コメント欄に書かれた)アドバイスが宝の山だったので、さらなる学びを共有するね。
佐々木かをりさんの「アクションプランナー」という手帳がそういう考え方で作られていて、遊ぶ時間もぼんやりする時間もすべて予約する感じ。ながーい予定もざっと自分を予約してブロックしとく。
アクションプランナー! 名前は知ってる。今日チェックにいこう。
まずはクリアファイルにその仕事の資料を挟んで、その作業をする日を小さなメモに大きく(12/25とか)書いて、日付順に並べたTo Doファイルボックス(リアルね)に積んでおきます。
で「今日はこのファイルたちをやっつける日」と決めてデスクに置いたり持ち歩くわけで、他の仕事や割り込んだものに押されたり気が乗らなくて繰り越してしまったら、カレンダー見ながら、日付メモを次の作業の日付に書き換えて、その日の場所に後ろ送りしてToDoファイルボックスに詰み、その日に作業する、と。
基本は締切の数日前に作業を完了できるような日付を設定してます。
作家さんのコメント。クリアファイルを並べるという物理的な管理法!
私もコレあるときに気が付いて、取材の依頼が入ったら、同時に原稿を書く日もスケジュール帳に書いておくようにしてる。これはしておくと、とても良い。
ライターさんから。これはやりたい。
私も仕事やタスクが発生した時点で、Googleカレンダーに何日の何時から何時までやるかを全部入れてる。原稿仕事は必ずバッファも。 取引先ごとに色を変えて、移動時間もプライベートの予定も同じように入れる。 私の場合キャパが狭くテンパリやすいから、ずっとこのやり方なのです(しごできではない
同じく、ライターさんから。
私は手帳派ですが、同じように仕事をする時間を書き込んでいます。
ライティングの場合、文字起こし、構成、執筆、推敲に仕事を分解していつするかを書き込んでいます。そうすると、仕事が立て込んでいても時間確保できているから、安心感があります。また、プライベートの予定も一緒に書き込んでおくと、「その時間は必ず確保する」という意識が働くのでおすすめです。Googleカレンダーを週表示にすると1週間を時間で見ることができますよね。あれと同じデザインの手帳に30分単位でTO DO をどんどん書いています。会議や打ち合わせと同じように、時間を確保するイメージで。そうすると、空き時間が把握しやすくなります!
時間つきTO DOリスト
私が昔先輩から聞いた話は(その人も17時には帰宅し絶対残業しないタイプ)、仕事がわいた段階で、「スタートダッシュする」らしいです。
つまり、締め切りまで伸ばさず今やるすぐやる溜め込まない! 8割ほど仕掛けて、残り2割は締め切り前に調整するんだって。なるほどー、と。実現できる仕事とできない仕事とあるけど、やり始めたら数時間で終わりそうなやつは、わたしもスタートダッシュ派です。週末遊びたい!
これが最強だと思う。ケツカッチン仕事術。
タスクは締切で管理せず着手日や着手時間で管理してますー。
締切を決めていない(=決めたくなくて決めることを先伸ばししているやつとそれなりの時期にならないと適切な時期が決められないやつと両方)、いわゆる「緊急度が低い重要なこと」は、Google Keep(ただのメモ帳)に今年中にやることとして公私ともにリストアップした後、仮でもなんでもとにかく着手月は決めて12ヶ月にわけて箇条書きにしています。
ひと月終わったらリストを見て、無事始まったやつには○、始まらなかったやつは別の月へずらす。
とにかくいかに始めるかがポイントで、それでも始まらない時は誰かをつき合わせたりして始めたりしてますー。(日々のタスクでも誰かと一緒にやることって必ず始まるからその応用)
これは「今すぐではないスケジュールはどうしていますか?」と聞いたときにもらったアドバイス。
タイトルに締切日を記載して、取りかかる日にセットしてます。 ただね、Googleカレンダーのいいところがドラッグ&ドロップできるところなんですよね。 非常にお手軽に後ろ倒しできるんですよ。
おあともよろしい笑
昨日、書いてみてよかった。
たくさんのアドバイスをもらいました。思ってもいなかった方法ばかり。なによりのクリスマスプレゼントをもらいました。
2026年に向かって、年末練習してみる! みんなも一緒に無敵になろー!
まさかのGoogleカレンダー! これできっと締め切り厳守! できるはず!!【さとゆみの今日もコレカラ/第785回】
昨日に続き、スケジュール管理の話を。
先日、レビューをアップした、『神・時間術』を試してみて、おおお、これはすごいとなっている。(記事はこちら→東大生も選んだベスト書籍。『神・時間術』で、2026年は時間を“増やす”)この本自体はめちゃくちゃ役に立っていると感じる。
でも、多分ここに書かれているような「効率を高める」の方向性だけじゃなくて、そもそもの仕事の入れ方、スケジュールの立て方に課題があるんじゃないかって気がしているわけです。
そこで、この本を読んだあと、めちゃくちゃしごできな先輩に、スケジュール管理について聞いてみた。
先輩、ちょっと意味不明なくらいの仕事量をこなしているはずなのに、週末は毎週遊びまわっている写真がSNSにあがる。アホほど忙しい部署のはずなのに、家に仕事を持ち帰ったことはないし、残業もほとんどしないとおっしゃる。
その先輩に、「どうすれば土日休めるんですか?」「どうすれば毎日18時で仕事を終えられるんですか?」と、聞いた。
すると「さとゆみはどうやって仕事管理しているの?」と逆に聞かれたので、Googleカレンダーを見てもらう。
私のGoogleカレンダーには取材の予定やミーティングの予定、締め切りなどが書かれている。それに加え、その日やるべきTO DOリストがあって、それは手書きで毎日書き出していると話した。
先輩は、私のカレンダーとTO DOリストをざっと眺めて、「これ、カレンダーに締め切りしか書いていないのがダメなんじゃないかな」と言う。
ん??? と、なる。
え、締め切り以外に何を書くんですか? と聞いたら「どの日にその仕事をするか書き出してる?」と逆に質問された。
し、て、ない。
あー、締め切りが近づいてきてるなあというのは毎日感じている。
でも、その前には別の締め切りがあるから、それに対応しているので精一杯だ。
そして、その仕事は、締め切り当日にTO DOリストに昇格される。「ああ、今日こそは絶対にやらなきゃ」となって、その繰り返し。だいたい毎日2、3本は締め切りがあるから、そうなっていく。
先輩は、締め切りがあるものは締め切り日だけではなく、「それをいつやるか」を、スケジュールに入れると良いとおっしゃる。
2週間先くらいまでのスケジュールを見て、何をどの日にやるのかを割り振って、それをカレンダーに入れる。
やろうと思ったのに終わらない日もあるから、バッファを見て書き込む。このやり方だとどんなにずれこんでも最悪、締め切りの前日には上がっている。
そんな話をしてくれた。
さらには、毎週末遊びの予定を入れているから、絶対にそこまでには終わらせるという「本気の締め切り」があるのも大事とおっしゃる。
マジか。
締め切りを書き出すんじゃなくて、その仕事を始める日を書き出す。
仕事ができるみなさん、これ、常識ですか?
みんなそうやってるんですか?
私にとっては、天変地異くらいのライフハックだったんですけれど、みんな知ってるやつでしたか?
25年間、そんなこと、考えたこともなかった。
やべえ、私また、パワーアップしちゃうYO。
来年のことは、今年のうちに。【さとゆみの #今日もコレカラ/第784回】
もうすぐ終わろうとしている2025年ですが、みなさん、いかがでした? 私は、だいぶ、渋かった。
ちょっと悔いの残る1年だったなあと思う。与えられたことは精一杯頑張れたけれど、自分が目標にしていたことはあまりできなかった。
で、こういうときはもう次に目を向けようと思ってですね。
2025年諸君には悪いけれど、もう心は2026年の後輩たちに心を寄せることにしたよ。
ここしばらくは、2026年にやりたいことと、それをどうすればできるのかを考えていた。M-1グランプリも見ずに。
で、まずは、今年の反省。
今年はとにかく、時間がなかった。いつも時間に追われていた気がする。
そして、いつも疲れていた。ぼんやりしていた。
何が去年までと違ったのかと考えると、大きく2つあって。
運動があまりできなかった。あと、お金をだいぶ使った。
1)運動ができないと、体力が落ちる。正比例して集中力も落ちたと思う。集中力が落ちると仕事効率が落ちる。時間がない。
2)海外に3回行って遊びまわり、家をもう一軒借りたので、お金がかかった。お金が出ていくと、働かなくてはならない。時間がない。
もっとゆっくりするつもりだったのに、今年は1年間ぶっ通しで働いちゃったよ。なんなら過去最高働きました。せっかくゆるFIREへの道を歩もうとしていたのに、働きマンに逆戻りです。
そんな反省のもと、2026年、同じ轍は踏むまいとスケジュール管理術の本を立て続けに読んだ。来年のことは、今年のうちに。今年のうちに、傾向と対策!
その中でも、どえらい納得した1冊の内容を、いま毎日試している。ここに書かれた時間術をつかうと体感1.6倍くらい仕事が捗るのだけれど、その分ほんと脳が疲れる。毎日倒れるように寝ている。夢も見ねえ。
あと、めっちゃ仕事ができる先輩に教えてもらった、TO DO管理法(だから私は締め切りが守れなかったのか!)も、また明日。
2026年、手ぐすねひいて待ってろよ!(違
旅の螺旋階段【さとゆみの今日もコレカラ/第781回】
先日のエッセイ講座では「旅」をテーマにエッセイを書いてもらった。
いろんな切り口の「旅」があって、いろんな景色があって、いろんな記憶があった。
旅と読書は似ている。旅をしたら家に戻る。本を読んだ時も同じだ。今いる場所は変わらない。だけど、旅をしたあとは(読書をしたあとは)、もうもとの自分ではない。
同じ場所に帰ってきているようで、実は違う場所にいるなあと思う。
以前こんな文章を書いた
メーテルリンク作の『青い鳥』は、チルチルとミチルの兄妹が、幸せの青い鳥を探して異界を旅する物語だ。どこに行っても青い鳥は見つからず、あるいは見つかっても連れて帰ろうとすると死んでしまう。失望した二人が家に戻るとそこに青い鳥がいたという話。ゆえにこの作品は、「近すぎて気づかない場所に本当の幸せがある」と解釈されることが多い。
チルチルミチル【さとゆみの今日もコレカラ/007】より
日常にある幸せに気づけないというのは、たしかにそうかもしれない。でも、この話の肝は「旅をした」ことにあると、私は思う。旅の間に二人はいくつもの経験をした。家を出る前の二人とは別人だ。別人になっているから、自分たちの居場所を再解釈できる。
たとえるなら、螺旋階段をのぼったようなものだろうか。上から見たら、一周回って同じ場所に戻ってきたように見える。でも横から見たら、ずいぶん前に進んでいる。
新しいものさしを手に入れて戻ってきたとき、慣れ親しんだ我が家にも再発見が生まれるだろう。ずっと部屋の中にいたならば、鳥は青くならないのだ。
昨日、旅は思い出すためにすると書いたけれど旅は、戻ってくるためにするものでもある。
戻ってきた場所をもっと愛するためにする。
チルチルミチル。すきすきみちる。
りょーこの「旅」のお話もまた、違う自分になって戻ってきた話。
私もいつか行きたい、カミーノ一人旅。ぜひ週末のお供にどうぞ。
負け慣れている、という強さ【さとゆみの今日もコレカラ/第777回】
土曜日からずっと考えていることがあって。
宣伝会議さんの「編集・ライター養成講座」で話をさせていただいたときに「どうして、そんなふうに頑張れる(努力できる/自分に投資できる/自分を信用できる)のですか?」という質問をもらったんですよね。
私がやってきたことひとつひとつはそんなに特別なことじゃないけれど、どうしてそれをやろうと決断できたのか? みたいな感じの質問だった。
これ、実は、『書く仕事がしたい』を書いたときに、編集者のりり子さんにも言われたことだった。
「ここに書かれていることは、やろうと思えば全部真似できることばかりだけれど、唯一、これをやろうと思うさとゆみの心持ちだけは真似できないかもしれない。それはさとゆみの自己信頼の高さに由来していると思う」
みたいなことだった。
そのときも、うーん、そうなのか、と思った。
たしかに私、自分のことを信頼している気がする。
まあまあ忙しいときも、全然稼げないときも「まあ、そのうち私がなんとかしてくれるでしょう」と思っている。
いつかうまくいくだろうって思っているから、努力(投資)をして無駄になると思ったことがないかもしれない。
どうして私、そんなに自分を信用しているのかなあと考えて、ひとつ思い当たったことがある。
「そうだ私、負け慣れてるんだ」ってこと。
私、小さいときから軟式テニス(いまはソフトテニスと呼ばれている)をやってきたのだけれど、これがまあほんと、面白いくらいに、ずっと負け続けてきた。100戦100敗くらい。
そしてわかったことが
「努力したって負けるときは負ける」
「全国優勝する人以外は全員負ける」
「負けても死ぬわけじゃない」
ってことだ。
で、「負けたら、それまでのいろいろが全部ゼロになるか」といったら、全然そんなことはないってことも、学生時代に知った。
結果だけ見たら負けだけれど、負けるまでの過程にものすごくたくさんのものを得ているから、すでに元は取れている。
甲子園球児のみなさんだって、優勝校以外の全員が「負けたから、3年間の努力は全部無駄だった」なんて、たぶん思っていないよね。
逆に言うと、負けても元が取れるものに対して努力(投資)をすればいいのかもしれない。
ライターになりたい、ライターで稼ぎたいと思うチャレンジは、もし失敗したとしてもそこまでの過程がだいぶ楽しいから、それだけでも全然元がとれるんじゃないかしら。とか。
そうじゃなくても、仕事は、スポーツほどシビアじゃない。
1年に1回しかチャレンジできない季節モノでもない。1回負けたらそこで終わりのトーナメント戦でもない。
ってことは、よ。
失敗しても死なないし、うまくいくまでやめなきゃいいだけだし、万が一最後までうまくいかなかったとしても、努力(投資)している最中にすでに元がとれてるから、まあ、負けっぱなしでも問題ない。
みたいなことをしどろもどろ話したんだけれど、みなさんに伝わったかなあ……。
勝ち続けているから、自分を信頼できるんじゃないんです。
負け続けてもどうせ楽しかったから、自分を信頼してる気がします。

