病んだり、飛んだり、死んだりしないで【さとゆみの今日もコレカラ/第318回】
昨日、webライターラボの方達が『書く仕事がしたい』のオンライン読書会を開いてくださり、りり子さんが参戦すると聞いたので、急遽私もお邪魔してきた。
メンバーのみなさんが、本の中で印象に残ったところを発表してくれたりして、書き手としてはとても照れちゃう&幸せな時間でありました。
参加者のうちの何人かが引用してくれたのが、『書く仕事がしたい』の中にある「病んだり、飛んだり、死んだりしないで」というフレーズだった。「命より重い原稿はない」という文章も話題にあがった。
そう。これは本当に大事なことだと思っている。よく生きるために書くのであって、書くことが人生を弱らせるのであれば、人生を優先したほうがいいと私は思う。
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先日ある人が、今抱えている悩みについて話をしてくれた。「もっと強くならないといけないと思っています」とその人が言ったから、私はそれは違うと思うと伝えた。
病まないために重要なのは強くなることではない(と、私は思う)。なるべくまっすぐ強くあろうとすると、折れるときにポキっといく。そうじゃなくて、なるべく適当でいたほうがよい。ふにゃふにゃと、風に吹かれるすすきのように、頼りなくやわらかくいたほうが安全だ(と、私は思う)。
何でも自分で解決しようと思うのではなく、身内友人先輩後輩、知人でも見知らぬ人でもいいから、頼ったらいい。それがお金で解決できることなら、お金で解決したほうがいい。命を守ることが最優先だ。
かつて私はあるお医者さんに、「自立とは、依存先を増やすこと」だと習った。そして、「弱みを見せられないのは、謙虚さと誠実さが足りないからだ」と指摘されてなるほど、と思った。
たしかに「人に迷惑をかけられない」と思うことは、非常に相手をみくびっている。「相談をしたら迷惑と思う人だ」とレッテルを貼っていることと同じだ。たしかに失礼な話だと思う。
だからもう一度書くけれど、身内友人先輩後輩、知人でも見知らぬ人でもいいから、頼ってね。病んだり、飛んだり、死んだりしないで。
✳︎「今日もコレカラ」は毎朝7時に更新し、24時間で消滅します。今日もこれから良い一日を。
【この記事をおすすめ】
倒れる前に読む。倒れてからでも間に合う。自立とは依存先を複数持つこと。
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