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バイキンマンとレジリエンス【さとゆみの今日もコレカラ/第265回】

先日、ある取材で「子どもに一番身につけてほしい力は?」と聞かれた。うーん、一つと言われたら「レジリエンス」力かなあ、と思った。

レジリエンスとは、困難を乗り越える力とか回復力などと訳されるけれど、個人的には「ポキッと折れない力」と訳すのがいいのではないかと思う。

失敗した時、叱責された時、大きな負債を被った時。そこで折れてしまう人と、凹みはするが回復する人がいる。
そして、経営者や起業家、アスリートやアーティストなどを取材していて思うのは、なにかを成し遂げる時に最も大事な力は、この「凹みはするが回復する力=レジリエンス」ではないかと感じる。
回復できることがわかっていれば、失敗できる。失敗できるということは何度でも挑戦できるということである。正解がわからない時代なのだから、失敗できる力は強い。

そこまで考えた時に思ったのは、「やっぱ、バイキンマン最強だな」である。

私はかねてから、理想の男性は『シティハンター』の冴羽獠とプロフィールにも書いているくらいなのだけど(『エンジェル・ハート』の冴羽獠はさらに好き)、冴羽さんに唯一弱点があるとしたら、絶対に失敗しないことだと思う。もちろんあらゆるシチュエーションを想定して失敗しないのがスーパーヒーローたるゆえんなのだけれと、ロールモデルにはなりにくい。

その点、バイキンマンは、素晴らしい。まず、非常にクリエイティブである。アンパンマンが何か事件が起こったあと初めて動き始める対症療法タイプなのに比べて、頼まれてもいないのに自分から世の中を掻き回しにいく。常に発明を繰り返している。そして何度失敗しても懲りない。凹まずに次の方法を試す。レジリエンス力が高すぎる。
高度経済成長期であればアンパンマンだろうが、先の見えない今の時代に寵児たりえるのはバイキンマンであろうと思う。

そして、これは別の話だけれど、バイキンマンは男としても信頼できる。ずっとドキンちゃん一筋で、ほかの女にわき目をふらない。アンパンマンは押しに弱そうだし結婚したら意外と不倫するタイプじゃないかと思うけれど、バイキンマンはそのヤンキー魂でドキンちゃんを泣かせることはなさそうな気がする。

何の話をしていたのかわからなくなったけれど、そう、レジリエンス。
失敗を恐れないと口で言うのは簡単だけど、失敗はやはり怖い。だから転び方を知っている人は強いし、転び慣れている人は大きな怪我をしないし、いずれにしても自分は立ち上がれるのであると知っている人は、強い。

冒頭の質問に戻ると、自分の子どもに対して、時代の寵児になってほしいとか、成功者になってほしいとか思ってるわけじゃない。ただ、痛い思いをしても、また楽しいことがある日までじんわり生き延びて、ゆっくり立ち直ってくれたらいいなあって思うのです。それができたら、だいたいのことはうまくいくんじゃないかなって思う。

※この文章は毎朝7時に更新され24時間で消滅します。今日もコレカラよい一日を。

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ある時、経営経験のある方に「素直に『助けてください』と頼んだ方がいい。もう潰れそうなんだから」とアドバイスをいただいたんです。それからは「お金がなくて潰れそうなので助けてください!」と頭を下げて回りました。







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