
あなたと私のスタンプカードと人生すごろく【さとゆみの今日もコレカラ/第 327 回】
長い付き合いだった友人カップルが別れたとき、振られた男の人の方から電話がかかってきて、何があったのかと聞くと、「コンビニの袋を結ぶのが嫌だっていうんだ」と号泣された。
コンビニの袋?
聞けば、彼の家にはゴミ箱がなく、コンビニの袋をゴミ袋がわりにしていたのだけれど、袋にゴミを入れるたびにその口を縛るのが嫌だと言われたらしい。
一回一回、閉めなくてよくない? 別に匂いがするわけでもないし、捨てるたびに結び目をほどかなきゃいけないし、どうして毎回結ぶの? 別れてほしい、と言われたのだとか。
泣きながら彼は、もう俺、絶対にコンビニ袋を結ばない。だから、彼女に戻ってきてほしいと伝えてくれという。
うーんでもそれ、あなたも気づいていると思うけれど、コンビニの袋の話じゃないと思うよというと、彼はやっぱりそうなの? の聞いてくる。うん、スタンプカードの最後の一個が、コンビニの袋だっただけで、多分もう、いろんなスタンプがたまっちゃってたんだと思う。彼女は多分、戻ってこない。
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仕事の相手でも、家族でも、パートナーでも、「なんか嫌」のスタンプカードがあって、それが最後まで溜まってしまうと、ああもう全部がダメってなることある。
最後の一個はめちゃくちゃ些細なことでも、その前には一度に5個とか10個とかスタンプしちゃう出来事があったりして、そしてあるとき突然(と、思うのだが実は突然ではない)スタンプカードはゴールに辿り着いてしまう。そのときはもう、二度と戻れない分岐点を超えている。覆水盆に返らず。
もちろん、スタンプを押しているのはこっちサイドだけではなくて、先方にもスタンプカードはあるから、自分の方はまったく溜まっていなくても相手から捨てられることはあり得る。
スタンプカードの法則で別々の道を選ぶ人たちをたくさん見てきた。そして、私自身も。
ただ、最近気づいたのは、このスタンプカード、増えるだけじゃなくて、ときどき減るってことだ。すごろくみたいに、5マス戻る的な帳消し活動がある。
いろいろ溜まる前にちゃんとそれを伝えて、そこで建設的な話ができたりすると、振り出しに戻ることだってある。スタンプを押す前にちょこちょこと話し合って解決している人たちがいることにも気づいた。そういう人たちはそもそもスタンプカードなるものを持っていない。
大切な人に対しては、ちゃんと口に出して気持ちを伝えることをサボらないの、大事だなあ。口に出して伝えてもらうことも、大事。
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【この記事をおすすめ】
相手に自分の考えていることを正確にわかってほしいし、自分も相手の考えていることを正しく知りたい。そうすることが大事だと思っていた。


