
真の太鼓持ちになる方法【さとゆみの今日もコレカラ/第390回】
昨日、Xのスペースで、ライターの塚田智恵美さんに「取材」について35分間話を聞いた。
アーカイブも残っているので、ぜひ聞いて欲しいのですが、話の中で「私、太鼓持ちの達人なんです」というパワーワードが飛び出した。
会社員時代、上司の太鼓持ちがめちゃくちゃうまかったのだという。
その話の何が面白かったって、真の太鼓持ちになるコツは、上司が何かを語ったときに「すごいですね!」と言うの “ではない” というところ。
むしろその逆で、「それって、何がすごいのですか?」と聞いて、相手にそのすごさを語らせる。これぞ、真の太鼓持ちだという。
この話は非常に面白く、納得した。
私は太鼓持ちとしての素質はないのだけれど(あればもっと出世していた)、偉い人ほど、素朴な疑問や質問を好むことは知っている。
そして、大物ほど、反論を好む。
私の表に出していない仕事に、「社長の話し相手」がある。
話し相手というよりも「質問相手」と言ったほうがいいだろうか。年に1度か2度呼ばれて、今考えていることを話すから、気になったことは全部質問して、と言われる。
音声を聞き直すと、こんな質問をよくしている。
「今のお話、私にはよくわからなかったです」
「先ほどの話と今の話は矛盾しないのですか」
「それで、なぜ売れるのかが不思議です」
「なぜ、その方法で成功するのでしょうか」
(もちろん、言い方はだいぶ工夫しています)。
これらはもちろん、嫌味を言いたいわけではなくて、そこを納得できないと私自身が書けないからだ。
すると、原稿をお送りしたあと、あのインタビュアーをもう一度呼んできてと言われるケースがときどきある。多分、あまりにも大御所になってしまうと、企業の中にそういうことを質問する人が減るのだろう。
塚田さんも言っていたけれど、取材相手の方が今まで考えたことがなかった問いをお渡しできることほど、嬉しいことはない。
なんてことを、トークのあとに考えました。

