検索
SHARE

おーばーすりーぴんぐ【今日もコレカラ/第593回】

寝坊しちゃった。

人生が変わった寝坊といえば、前にコレカラに書いた地下鉄サリン事件の日の寝坊だ。
時間通りに起きていたら、当該の地下鉄に乗っていた確率はとても高かった。丸の内線、霞ヶ関乗り換え、日比谷線の予定だった。バイト先からの電話で目が覚めた。事件に巻き込まれたのではないかと心配していたバイト先の社員さんは、よかったー、ほっとしたーーーと電話口で言ってくれた。

AD時代、朝6時集合だったロケハンに、気づいたら6時間遅刻したこともある。築地市場のロケハンで、私がロケハンのための許可証を持っていた。局の一番偉いプロデューサーはじめ、制作P、ディレクター陣、AD陣など、総勢10名くらいのチーム全員を6時間待たせた。

目が覚めたら、ケータイに着信が9回くらいあって、あ、終わった、と思った。慌てて飛び起き、電話をかけ、とりあえず築地に向かったら、みんなはもうお昼ご飯を食べていた。どれだけ怒られるかと思ったけれど、到着するなり大爆笑された。

「お詫びの印に坊主にするか、毎日ミニスカートで出社するか」と言われ、一ヶ月スカート出社で許してもらった。今考えたら、完全にセクハラだが、時代も時代だったから「先輩、ギャグにしてくれて優しい」と思っていた。

ライターになりたての頃、カメラマンさんの新幹線のチケットを持ったまま、寝坊したこともあったな。この時も、カメラマンさんからの電話で目が覚めた。取材に間に合わないとまずいので、とにかく僕、乗りますねと連絡があった。
1分で家を出て、一番早い新幹線で追いかけた。カメラマンさんは静岡駅のホームで待っていてくれた。この時も、大爆笑で許してもらえた。

寝坊といえば、この3つだろうか。
3回とも「終わった」と思ったときは頭真っ白になったけれど、あとから振り返ったら、終わってはなかった。みんな優しかった。

かくて、私は、人の寝坊にはだいぶ甘い。

※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。

【この記事もおすすめ】

writer