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人生の目標ができたような。【今日もコレカラ/第599回】

昨日は隅から隅まで、素敵な一日だった。ときどきこんなご褒美みたいな日がある。そんな素敵な一日のおしまいは、一度お目にかかってみたいと思っていた、ブックディレクターの幅允孝さんのトークイベントだった。

「選書家」という職業があると知ったのは、幅さんの仕事からだ。
ここの空間、素敵だなと思ったとき。かなりの確率で、幅さんが選書された空間だったりする。
インテリアとしておしゃれな本が適当に並んでいる場所とは、全然違う。意志のある選書は、その場にいる人に翼をくれる。

幅さんは、本をゆっくりと読むために、京都に新たな拠点を作られたそうだ。
「東京では時間が細切れになる。読書もプラティカルな読書になる。もっと、時間の流れが薄い場所で本をじっくり読みたいと思った」と、おっしゃっていた。

京都に作られた幅さんの私設図書館でもあり喫茶室でもある「鈍考」は、本を読むための空間だという。
その場には、ケータイを預けるロッカーがあるらしい。そして、本を読むための椅子(オーレ・ヴァンシャーのコロニアルチェアだという)と、深煎りのコーヒーがある。音楽はかかっていない。

三歩先を行っている先輩がいた、と思った。

私もそんな場所が欲しくて、京都に家を借りたのだ。
読書をするための椅子を探し回って、100脚くらい、座っては本を広げ、これじゃない、あれじゃないと、椅子を決めた。生まれて初めて、家具を分割払いで買った。
ああ、この先に、幅さんのような人生があったら、どんなにか素敵だろう。

昨夜、幅さんが私たちに紹介してくれた本の数々は、中には私が読んだことがある本もあったけれど、幅さんに紹介されるとそれはまるで輝きが違った。本を、一冊一冊、子どもを紹介するように愛おしそうに話すのだ。

私が本だったら、幅さんに、読まれたい。

人生の目標ができたような。道標が明確になったような。そんな気持ち。

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京都の日本酒サロン「粋」で、6月25日(水)、一日ママをしています。仁王門通りです。ゆっくりお話できる空間なので、よろしければぜひ。

※「今日もコレカラ」は朝7時に更新です。バックナンバーが読めるようになりました。

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ところで、私は最近本屋さんに住みたいという夢を半分だけ叶えた。京都にある古い洋館の一室を借りていたのだが、最近そこを「私設図書室」としてオープンしたのだ。部屋には自宅にあった約400冊の本を並べてある。本と本棚と机と椅子だけがある、本を読むための空間。

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