
思い浮かべる人がいる【さとゆみの今日もコレカラ/第 159 回】
朝起きたらまず、ケータイで天気を見る。
北海道の天気を見て、大阪と京都の天気を見て、バリ島と台湾の天気を見る。最近は石川や徳島の天気を見ることも多い。
そこに住む知り合いの顔を思い浮かべ、晴れの日は晴れの日なりに、雨の日は雨の日なりに、今日はどんな一日を過ごすのかなとコンマ数秒想いを馳せ、忘れなければ東京の天気も見る。
移住した人のことを定住人口、観光で訪れる人のことを交流人口、そしてその地域に継続的に関わる人のことを関係人口というそうだ。
こうやって毎朝数秒間、その土地とそこに住む人たちのことを想起する私は、さしずめ脳内交信人口とでも言えるだろうか。
土地の名前を聞いたときに、思い浮かべる人がいる人生はいいなと思う。 47 都道府県、どこの土地にも大切な人がいると思うと、どの街もつつがなく事故なくあってほしいと思える。
世界じゅうのいろんな場所に大切な人がいたら、戦争しないでほしいな。天災なくてほしいなという気持ちにも強度が生まれる。
空港の電光掲示板を見ながら、「行き先」表示のその先にいる人たちのことを考えていた。
「ここは桜の季節が綺麗ですよ」と、昨年言ってくれた人の顔を思い出している。向こうで会えるだろうか。桜は残っているかな。
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そうか、知るということはこんなにも世界を広げてくれるんだなあ。現在と過去が交錯し、旅が何十倍にも豊かになる。


