検索
SHARE
ちゃんめい

“美容探求”が大好きな私の心に火をつける『そうです、私が美容バカです。』【連載・あちらのお客さまからマンガです/第14回】

「行きつけの飲み屋でマンガを熱読し、声をかけてきた人にはもれなく激アツでマンガを勧めてしまう」という、ちゃんめい。そんなちゃんめいが、今一番読んでほしい! と激推しするマンガをお届け。今回は本連載では初めて紹介するジャンル!? 今イチオシの美容マンガ『そうです、私が美容バカです。』について語ります。

突然ですが、私にはマンガと同じくらい熱を注いでいるものがあります。それが美容。美容が大好きです。ただ、ひとくちに美容が大好きと言っても色々なタイプがいると思っていて、私が様々なジャンルのマンガをコレクションしているように、プチプラからハイブラまでコスメアイテムを揃える人。徹底検証したり、美容の専門知識をもとにコスメの魅力を伝える人……。美容を愛する人の数だけ、美容の形がありますよね。ただ、私は美容が大好きと言っておきながら、先述のどれにも当てはまらず。なんというか「自分に合う美容を探求すること」が大好きなのです。そんな私にとっての美容愛のツボを刺激する、エキセントリックなマンガがあるんです。

毎日の美容ルーティンは改訂版を出すまでが醍醐味?!

マンガを紹介する前に、すごくどうでも良い情報かもしれませんが、私の美容ルーティンを軽くお伝えさせてください。起床したらまず1杯の白湯を飲み、Amazonで買った謎の筒(改めて検索したら君の名はフォームローラー)で筋膜をほぐす。洗顔が終わったらパックを肌に密着させ3分放置。その間にukaの頭皮ブラシでこめかみから後頭部に向かってコリをほぐして、ヨクイニン、シナール、ユベラ、ハイチオールなどのビタミン剤を飲む……。めちゃくちゃ色々なことをやっています。

二日酔いの日はめんどくさいなと思うこともありますが、基本的には楽しいからこのルーティンを続けています。なぜ楽しいのかというと、継続をすると良くも悪くも何かしら変化があるから。自分にあった美容法を続けると、体調はもちろん見た目にも良い変化が訪れるし、逆もまた然り。成功や失敗を積み重ねながらも、自分が少しずつ変化していく感覚が、育成ゲームをしているような、ポケモンを進化させていくような楽しさがあります。

また、先ほどの美容ルーティンは何年も続けているというわけではなく、ここ半年の間に色々と試した結果、これが一番調子が良いかも!? と、現時点での最終稿みたいなものです。美容技術・方法は時代とともに変化していくので、これからも積極的に新たなものを取り入れて、じきに改訂版が出る予定です。そして、この改訂版が出るまでの過程こそが「自分に合う美容を探求すること」であり、私にとっての美容の熱が上がる瞬間なのです。

美肌作家による実録美容マンガ『そうです、私が美容バカです。』

そんな美容探求が大好きな私にとって刺さりまくりな美容マンガがありまして、それがまんきつ先生の『そうです、私が美容バカです。』という作品です。

作者のまんきつ先生といえば、女性サウナマンガの金字塔『湯遊ワンダーランド』をはじめ、アル中闘病記『アル中ワンダーランド』など、人気作を多数手掛けられてきたマンガ家さん。作風を一言で伝えるとするなら“偏愛と暴走の先にあるユーモア”で、ひとたびページをめくれば、「面白い」のジェットコースターに強制的に乗せられるような疾走感があります。

で、私が作品と同じくらい常々気になっていたのが、まんきつ先生の美容法でした。なぜなら著者近影がとにかくお美しくて、肌が輝いているから! これは私の持論なのですが、美容雑誌を読むより、肌が美しい人に「何、使ってるの」と聞くのが一番早いと思っていて……そんな私の願いを叶えるかのごとく、まんきつ先生が実際に試してきた美容法のなかでも“効く”ものをマンガにしてくださっている! それが『そうです、私が美容バカです。』という作品です。

まんきつ先生の「美容探求の結晶」に触れる一冊

先生直々におすすめの美容方法を惜しみなく披露してくれるマンガではありますが、美容情報を羅列するのではなく、担当編集のおヤナさんこと柳沢さんとまんきつ先生が美容トークするような形式で進む本作。例えば、温泉に浸かりながら、ファミレスでお茶をしながら、公園のベンチでぼーっとしながら……。話している美容の内容はガチなのに、どこか脱力感のあるやり取りが心地よく、美容初心者からガチ勢までそっと輪に入れてくれるような優しさに溢れています。

2人の美容トークで語られるのは、毛穴のないお人形みたいな肌に憧れた先生が、最終的にお風呂に混ぜてしまったとある衝撃アイテムの話や、美肌目的で摂取したアレのおかげで二の腕と尻がツルツルになった仰天話など。珍妙な美容エピソードの果てにたどり着いた“効く”美容法の数々は、言わばまんきつ先生の美容探求の結晶。今すぐ真似できるお手軽のものから、美容医療などの本格的なものまでバリエーションに富んでいるので、美容感度の高い方にはきっと学びや発見になる情報があることでしょう。

美容の失敗は数知れず、でも失敗さえも誇らしくて愛おしい

そんな『そうです、私が美容バカです。』を読んでいると、美容情報がアップデートされていくのはもちろん、「自分に合う美容を探求すること」の魅力に改めて気付かされていくような感覚があるのです。

「自分に合う美容を探求すること」というと、なんだか知的でカッコよく聞こえます。だけど、その過程にはまんきつ先生に負けないくらいのトンチキエピソードが私にもあるのです。例えば、むくみが解消するというから寝る前と朝に逆立ちをしたり(私にとっては効果がなかった上、顔面を壁にぶつけて歯がかけたのでやめた)。ネットで話題になっていた血みたいにグロテスクな見た目をしたピーリングを試してみたり(ホラーすぎて気持ちが上がらないのでやめた)。

とにかく美容の失敗は数知れず。でも、なんだかその失敗すらも誇らしくて、愛おしくて「ねぇ、聞いてよ!」と誰かに話したくなるし、「次こそは!」と燃え上がるような、懐かしき部活魂を思い出すアツさが美容探求にはある。『そうです、私が美容バカです。』は、そんな美容探求の魅力を教えてくれるような気がします。

さて、寝る前にクソまずいけど効くと噂のビタミンCをかっこみますか!

文/ちゃんめい

【この記事もおすすめ】

writer